半年前を振り返り、ここまでZoomやTeamsといったオンライン会議ツールを日々活用し、テレワークも当たり前の社会になっているとは想像できなかった人が多いのではないでしょうか。まだ新型コロナウイルスの感染拡大は収まる気配は見えず、さらなる社会の変化、働き方の変化が加速する可能性があります。日経クロストレンドの記者が新トレンドを解説します。

 半年前を振り返り、ここまでZoomやTeamsといったオンライン会議ツールを日々活用し、テレワークも当たり前の社会になっているとは想像できなかった人が多いのではないでしょうか。まだ新型コロナウイルスの感染拡大は収まる気配は見えず、さらなる社会の変化、働き方の変化が加速する可能性があります。

 その1つは商業施設でのロボット活用かもしれません。飲食や小売りなどの店舗はもともと人手不足に悩まされており、何より感染拡大を防ぐための早急な対策が求められています。そこで特集「『生身』から脱却? ロボ接客新時代」では、新型コロナの影響で広がりつつあるロボット導入の最前線を取材しました。

 従業員と顧客の接触を防ぐ技術として注目されているのはアバターロボットです。パソコンとインターネットを通して遠隔地にいる操縦者がロボットを操作し、カメラの映像を見ながら声で応対します。Zoomを入れたタブレットでも同じような応対はできそうですが、ロボット開発者に聞くと「タブレットはあくまでも遠隔地の人と話すテレビ電話。アバターロボットを使うと、そのロボットに命が吹き込まれ、遠くの人がその場にいるように錯覚する」といいます。

 オリィ研究所(東京・港)の「OriHime(オリヒメ)」という高さ23センチメートルと小型のアバターロボットを、ある会社で試したときのエピソードです。社長が操縦しているときには、ロボットの周囲の社員は「社長、お疲れさまです」と持ち運ぶときには落とさないように両手で丁寧に扱い、新入社員が操縦すると「なんだ、お前かあ」と頭をペシペシと軽くたたいていたそうです。そこに操縦者が入っている、存在している、と実感しているからこそ出てくる行動といえるでしょう。

 操縦する側の意識も変わってきます。最近、羽田空港では「MORK(モーク)」と呼ばれるアバターロボットが使われています。空港の奥にある部屋から、案内係の人がゲームのコントローラーを使って遠隔操作し、旅客の質問に答えています。このモーク、丸みを生かしたかわいらしい形状をしており、子どもに人気です。イベントなどをするときには、操縦者の声をそのまま伝えるのではなく、ボイスチェンジャーを使ってロボットの見た目に合わせたかわいい声を出すこともあるそうです。

 すると、子どもたちが「わあ、ロボットさん、かわいい」と寄ってきます。次第に操縦者も自意識が変わってきて、例え中年のおじさんが操縦していたとしても「ボク、3サイダヨ、オナジダネー!」などとキャラクターがロボットと同化していくのだそうです。

 要はロボットを使うことで、単なる画面だけでは得られない、感情に訴えるコミュニケーションが取れるというわけです。もちろんコスト面などの課題はまだ残っていますが、ロボットの革新が加速していくことは間違いありません。飲食店や物流現場での活用など、日経クロストレンドの記事からロボットが示す近未来を実感できる記事をまとめました。一歩先のビジネスを見通す案内役としてお役立てください。

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モスバーガーが非接触のアバターロボ 店員を転送する新メディア


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クラウド内の新社員、日本上陸 SK-II売るバーチャルヒューマン


配膳から調理まで飲食店で活躍するロボット

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ビュッフェの密を配膳ロボが解決 新機軸のエンタメが満席を生む

 店舗でのロボット活用に、来店した客を楽しませるエンターテインメント性を付加したり、慢性的な人手不足を解消する手段に活用したりする動きも出てきた。サラダバーの配膳、そばやたこ焼きの調理に活用が広がるロボットたち。先行事例から可能性を探る。


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日本流「ロボット接客」最前線 完全コンタクトレス居酒屋誕生へ

 コロナ禍で人と人との密な接触を自粛する動きが広がり、飲食店や小売店は大打撃を受けた。そんな中、注目を集めるのが、ロボットやアバターを使った“コンタクトレス(非接触)”な接客だ。単なる接触回避にとどまらず、リアル店舗の価値をより高める可能性もある。ロボット接客の最前線を追った。


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養老乃瀧の「ロボ酒場」 機械の店員はテーブル3台分を稼げるか

 居酒屋チェーン「一軒め酒場」などを運営する養老乃瀧(東京・豊島)は2020年1月23日、「一軒め酒場 池袋南口店」の店内に「ゼロ軒めロボ酒場」をオープンした。これは人手不足の解消、ロボットと人が協働できる現場オペレーションの開発などを目的とした実証実験で、3月19日までの期間限定となっている。


宅配危機を救え 物流現場を支えるロボも

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オルビスが330台の搬送ロボ 人肌残し、出荷能力3割増の狙い

 化粧品大手のオルビスが通販向けの出荷ラインに、330台もの小型AGV(無人搬送車)を導入した。1台1台をプログラミングで動かし、作業工程の大部分を自動化。1時間当たりの出荷数を従来比で3割引き上げる。物流危機が続く中で配送遅延を減らすには、バックエンドでのロボット活用が欠かせない。一方で化粧品ブランドだけに人肌の温もりが伝わる工夫も必要だ。機械化と人肌の両立を目指す舞台裏に迫った。


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アフターコロナで進む「物流革命」 先進ロボット活用がカギ

 日本政策投資銀行(DBJ)産業調査部が、アフターコロナ時代のデジタルトランスフォーメーション(DX)を読み解く人気連載。今回は、深刻な人手不足問題などを抱える物流業界で進むロボット活用、自動化の実態について解説する。


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配送ロボがシリコンバレーの街中を快走、非接触経済の要に

 人との接触を避ける「コンタクトレス」配送や省人化に向けて、シリコンバレーやサンフランシスコのスタートアップが、自動運転による配送サービスを本格化している。人件費の削減が大きな目的を占めていたが、コロナ禍とそれに伴う外出制限による食料品や医薬品などの配送需要の急激な高まりで、活発化している。