人口流出や少子高齢化が進む地方都市の中には、若い人たちが楽しめるエンターテインメントの定着が急務と考えるところが少なくありません。成否の分かれ目は何なのか。以下に紹介する業界を越えた事例を共有すれば、学べることがありそうです。日経クロストレンドの記者が新トレンドを解説します。

(写真/Shutterstock)
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 先日、石川県金沢市でライブハウスの建設計画に周辺住民が反対しているというニュースをテレビ番組で見ました。番組では、反対する住人がいる一方で、「来てくれたらうれしい」と語っている若い女性も映っていました。

 こうした問題には様々な側面がありますから、是非は簡単には語れません。ただ人口流出や少子高齢化が進む地方都市の中には、若い人たちが楽しめるエンターテインメントの定着が急務と考えるところが少なくありません。

 例えば富山県では、地方自治体や地元の商工会議所、観光協会、有名企業などがeスポーツイベントの主催・共催・協力に加わっています。主催者によると「若い人が楽しめるというだけ価値があると言われる」とのこと。中には地元酒造メーカーと協力し、酒蔵で行ったイベントも。確かに音楽ライブなどに比べると必要なスペースは小さく、地元のホールや倉庫などでも実施できるeスポーツイベントは手ごろです。そしてこの流れは、福井や石川といった近隣県にも波及しています。

 「旅と言えば観光や温泉」という世代とは異なる若者ならではのニーズに応えるために、これまでの常識に頼らないリゾートやテーマパーク開発に注力する企業も増えています。こうしたプロジェクトにも地方自治体などが参画し、公民連携で進めるケースもあります。

 ただ、当然のことながら単純にはやりものに乗ればいいわけではありません。実際、苦戦するケースもあるようです。成否の分かれ目は何なのか。以下に紹介する業界を越えた事例を共有すれば、学べることがありそうです。

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