そこで今回、マドリードに本社を構えるラ・リーガを訪問した。案内してくれたのは、19年7月までラ・リーガグローバルネットワークの日本駐在員だったオクタビ・アノロ氏。現在はラ・リーガ グローバルネットワーク・インターナショナルのゼネラルマネージャーを務め、海外マーケティング全般を担当している。

ラ・リーガのオフィス内の風景
ラ・リーガのオフィス内の風景

 ラ・リーガには2部リーグも合わせて全42チームが存在している。歴史は古く、1929年に創立して19年で90年目を迎える。組織自体はここ4年間で急成長を遂げており、従業員数は50人から550人まで増加した。それではラ・リーガの急成長と、近年力を入れている海外戦略について詳しく見ていこう。

リーガ会長、ハビエル・テバス氏の組織改革と構想

 これまで海外のラ・リーガ人気は、一部の人たちのものでしかなかった。それが大きく変革を遂げたのは、ハビエル・テバス氏が会長に就任した13年からだ。同氏は着任してすぐ、ラ・リーガが抱えていた幾つかの問題解決に着手した。

ラ・リーガか抱える問題解決に着手した会長のハビエル・テバス氏
ラ・リーガか抱える問題解決に着手した会長のハビエル・テバス氏

 主な問題は3つあった。まずはクラブが抱えていた資金問題。これまで各クラブが自由に資金を運用していたが、中には借金を抱えるクラブもあった。それに対し、クラブにファイナンシャルフェアコントロール(資金運用制限)をかけたことで、資金運用がスムーズになった。

 次は放送権の販売について。以前は各クラブが直接海外メディアと交渉し、放送権を販売していたが、ラ・リーガが一括して行うようになった。これによってビッグクラブ以外のクラブの試合などもセット販売が可能になり、その売り上げを各クラブへ渡せる仕組みができた。最後にマッチフィキシングの問題。選手と直接交渉してお金をやり取りしていた、八百長試合の取り締まりを強化した。

 以上の問題解決によって新しいマーケティング展開の基盤が整い、海外戦略に乗り出せるようになった。