※日経トレンディ 2019年7月号の記事を再構成
2018年にJ1に昇格したものの、19年はJ2からの再スタートとなったV・ファーレン長崎。一方、17年からジャパネットホールディングスが親会社となり、経営状況は劇的に改善した。新社長の髙田明氏は、自ら広告塔となって営業活動やファンサービスに奔走。長崎駅から徒歩圏内に新スタジアムを建設する準備も進めている。

05年に誕生したV・ファーレン長崎。13年にJ2に昇格すると、いきなり6位という好成績を残した。18年にはJ1に昇格したが、1年で降格。19年はJ2から再出発する。
劇的な変化のきっかけが、ジャパネットホールディングスのグループ会社化。サイバーエージェントがFC町田ゼルビアに、RIZAPグループが湘南ベルマーレにと、有力企業のJリーグ参入が相次いだ18年の流れの先駆けとなった。
新社長に就任したのが、テレビショッピングに出演しジャパネットたかたの名を全国に知らしめた髙田明氏だ。累積赤字が3億円以上になり、選手の給料未払いも危惧された状況をV字回復させた。16年度に約7.5億円だった売上高は、18年度は約24億円にまで増加。ビジネスマネジメント力ランキング(第1回:Jリーグ55クラブのビジネス力をランキング 2位は鹿島、1位は?)では、16年度から新規観戦者割合を大幅に高め、9位に入った。
髙田氏自らが広告塔となりスポンサーに営業活動。J2に降格した19年もスポンサー数が増えている。毎回試合に足を運び、写真撮影やサインに快く応じるなどファンとの交流が話題に。クラブの認知度も上がった。
試合前にはスタジアム付近を歩き、写真撮影やサインに応じる。相手チームのサポーターとも会話を忘れない。試合直前にはサポーターを鼓舞。サポーターもジャパネットたかたの歌で応える。アウェーゲームも毎回観戦。
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