※日経トレンディ 2019年7月号の記事を再構成

北海道コンサドーレ札幌がチーム成績と業績を伸ばしている。2017年以降チームはJ1に定着し、18年4位。18年度の売上高は、3年前に比べて約2.1倍にアップしている。経営面で劇的な成長をもたらしたのがアジア戦略。その起爆剤となったのは、タイのスター選手・チャナティップの獲得だった。

 J1とJ2の行き来を繰り返してきた北海道コンサドーレ札幌。だが、17年からはJ1に定着し、18年はチーム最高順位となる4位に食い込んだ。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)出場も目前に迫る。

 チーム成績とシンクロするかのように、経営面でも劇的な成長を遂げている。18年度の売上高は29億8875万円と、3年間で約2.1倍も伸ばした。17年度のデータを基にしているため、ビジネスマネジメント力ランキング(第1回:Jリーグ55クラブのビジネス力をランキング 2位は鹿島、1位は?)では11位にとどまるが、上位のビッグクラブに迫る経営基盤を構築しつつある。

国民的スター目当てにタイ人が押し寄せる

 コンサドーレにこの成長をもたらしたのが、アジア戦略だ。起爆剤となったのは、17年夏のチャナティップ獲得。タイ代表で活躍し、18年のJリーグベストイレブンにも選ばれた英雄目当てに、多くのタイ人が訪れるようになった。本拠地・札幌ドームのホームゲームでは、タイからのツアーが現地で組まれるほど。18年上期の札幌市のタイ人宿泊者数は、前年同期比で約1.6倍となり、インバウンドによる地元経済の地域活性化にもつながった。

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