ミツカンのLOHACO限定デザインの商品が次いでヒットしている。50~60代のユーザーが多かった既存商品を30~40代に向けるため、LOHACOと組んで新しいパッケージデザインを採用した他、販売データやレビューを分析して改善を重ねたからだ。

「ミツカン かおりの蔵 丸搾りゆず デザインボトル」は、中身は既存商品と同じながら、あえてポン酢に見えないデザインにした結果、非常に好調だった(販売は終了)
「ミツカン かおりの蔵 丸搾りゆず デザインボトル」は、中身は既存商品と同じながら、あえてポン酢に見えないデザインにした結果、非常に好調だった(販売は終了)

 「当社の主な購買層は50~60代なので、もっと若い世代にも商品を試してもらいたい」──。こんな考えからミツカンは2016年から毎年、「暮らしになじむ」をテーマにしたLOHACO限定デザインの商品を開発している。ミツカンは食酢やポン酢、酢ドリンク、つゆ・鍋つゆ、料理酒などを量販店を中心に展開しているが、市場拡大を図るためには既存のユーザーだけでなく、新しい世代にアピールする必要があると判断した。

 そこで30~40代の女性をユーザーとするLOHACOと組んで新しい商品を開発し、新しいパッケージデザインにも挑戦した。「当社が狙う新しい購買層とLOHACOのターゲットが一致していた他、狙った相手に向けて商品が届いているかなどをデータで確認できることもLOHACOに参加した理由だ」と、ミツカンのMD本部デジタルマーケティング部EC課の渡辺雅子氏は言う。16年から18年にかけて3回、ミツカンはLOHACO限定の商品を共同開発してきた。LOHACOの販売データやユーザーからのレビューの意見も分析して毎年、商品を見直していった。そうした知見がミツカンのものづくりを変えようとしている。

ゆずらしさがないデザインで2~3倍も売れた

 16年の初回に渡辺氏は、既存商品のポン酢「ミツカン かおりの蔵 丸搾りゆず」のパッケージデザインを見直した。一般に「ポン酢は鍋」というイメージが強く、ポン酢が売れるのは鍋シーズンの冬が多い。だが入っているゆず果汁の量が多いため、「鍋だけではなく、サラダやカルパッチョなど洋食にも使えるはず。シーズンを問わず幅広く使ってもらえる調味料として自信があり、食卓に並べられる機会をもっと増やしたいと考えた」(渡辺氏)。

 まずは試してもらう最適な量として、既存商品の360ミリリットルに対し、150ミリリットルと少量タイプにした。さらに一見してもポン酢と分からないように、黒を基調にしたモノトーンのデザインを採用している。鍋だけでなく、どんな料理にも合うイメージにするためだ。

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