
- 全14回
キャッシュレスは定着するか?
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- 第1回
- 2019.06.03
ドコモ、LINE、メルペイ…高還元疲れのキャッシュレス普及に妙手 「2025年までに決済のキャッシュレス比率を40%に」という政府の目標に向かって、日本でもキャッシュレス化への取り組みが進んでいる。これまでは主にQRコード決済サービス事業者が打ち出すキャンペーンによる「競争」で普及を図ってきたが、2019年春以降は、「機能の違い」や「協調」による市場開拓の動きもみられるようになってきた。直近の動きを追った。 -
- 第2回
- 2019.06.04
ビックカメラは「PayPay祭り」で新規顧客を囲い込めたか? 毎月のように新たな決済サービスが立ち上がり、“勝者”が一向に見えてこないスマホ決済。様子見を決め込む小売りがある一方で、店舗オペレーションの複雑化は承知の上でいち早く複数サービスに対応したのがビックカメラやウエルシアだ。ライバルに先んじたことが新規顧客の獲得につながっている。 -
- 第3回
- 2019.06.05
すき家で「楽天ポイント、Ponta、dポイント一斉導入」の内幕 独自の電子マネー機能付きポイントカードを運用してきたゼンショーホールディングスが、共通ポイントの複数導入にかじを切る。キャッシュレス決済のメリットの1つとして顧客情報を取得しやすいことが挙げられるが、実効性のあるソリューションはまだ見いだせていないのが現状だ。 -
- 第4回
- 2019.06.06
席で注文できるマクドナルド キャッシュレスが変える顧客体験 小売店にとってキャッシュレスは単に決済手段の変革にとどまらない。現金を扱わないことで、店舗でのサービスの在り方も変えられる。その1つが、来店前に注文と決済が完了するモバイルオーダー。レジ要員を減らせるとして注目を集めるが、逆に“おもてなし強化”に活用するのが日本マクドナルドだ。 -
- 第5回
- 2019.06.07
完全キャッシュレスにロボット導入 新世代カフェで700店目指す 大手チェーンではなくても、キャッシュレス決済のみに対応する店舗が目立ち始めた。“完全キャッシュレス”は運営上のメリットが大きいからだ。2つの記事でカフェ「ROBOTS.COFFEE」と新型銭湯「BathHaus」を紹介する。前者では、完全キャッシュレスとロボットを組み合わせ、省人化と客の利便性向上を実現している。 -
- 第6回
- 2019.06.07
完全キャッシュレスへ移行した新型銭湯 売り上げは毎月10%増 カフェ「ROBOTS.COFFEE」に続き、コワーキングスペースとビールバーを併設した銭湯が売り上げを順調に伸ばしている。経営者は初めて開業した店舗でありながら、キャッシュレス決済とスマートロックを活用し、効率的な店舗運営を実現。完全キャッシュレスに踏み切っても客足は全く止まっていない。 -
- 第7回
- 2019.06.17
ファミリーマート新決済の全貌 したたかなキャッシュレス戦略 ファミリーマートは2019年7月1日から自社のコード決済「FamiPay(ファミペイ)」を立ち上げる。サービス開始を前にその全貌が見えてきた。日本を代表する3大共通ポイントを足掛かりにして顧客情報を集約。決済データを小口融資や広告マーケティングにつなげる、極めてしたたかな戦略だ。 -
- 第8回
- 2019.06.18
アメックスが牛丼店での大幅キャッシュバックに踏み切ったワケ クレジットカード「アメリカン・エキスプレス」が、牛丼チェーンのすき家での利用促進キャンペーンを仕掛けた。意外な組み合わせの背景には、日常生活に関わるあらゆる決済データを得ることで本格的なキャッシュレス時代を生き残ろうというカード会社のもくろみがある。 -
- 第9回
- 2019.06.19
敵に塩を送るカード会社 キャッシュレス先駆者の意外すぎる戦略 数々のキャンペーンを打ち出し、勢いづくQRコード決済事業者。一方クレジットカード会社も負けてはいない。先行者として優位な立場を生かしてサービス強化に余念がない。その中には、全国津々浦々に張り巡らした加盟店ネットワークの磨き上げも含まれる。クレジットカード会社が描く「次の一手」を追う。 -
- 第10回
- 2019.06.20
現代に復活、“ツケ払い” キャッシュレス界にダークホース現る 本格的なキャッシュレス決済普及期に差し掛かった日本。目に見える現金を単に“バーチャル”に転換するだけでなく、支払いタイミングなど根本的な「お金の流れ」まで踏み込んで使い勝手を劇的に高める工夫をする動きも生まれつつある。昨今急激に消費者が支持し始めたのが、実店舗での「後払い」キャッシュレス決済だ。 -
- 第11回
- 2019.06.21
Suicaと組んだ楽天 新アプリは従来の2倍の勢いで普及へ 東日本旅客鉄道(JR東日本)と提携し、2020年春からグループの決済機能を統合したアプリ「楽天ペイ」の中で「Suica」を利用できるようにする楽天ペイメント(東京・世田谷)。小山幸宏ペイメント戦略室室長に、今後の普及のための基本的な考え方と手立てを聞いた。 -
- 第12回
- 2019.06.21
60万店開拓したPayPay 無料の小売店向け販促ツールも開発中 全国に20カ所の営業拠点を設け、QRコード決済サービス「PayPay」を利用できるスポットを独自に60万カ所も開拓したPayPay(東京・港)。中山一郎社長執行役員CEOに、これまでの取り組みの狙いと今後の戦略を聞いた。 -
- 第13回
- 2019.06.24
キャッシュレス普及のカギは、手数料の価値以上のサービスの提案 2019年に入り、普及に向けて攻勢を続けるQRコード決済サービス事業者の動きに呼応するように、キャッシュレス決済を積極的に導入する小売店が増え、クレジットカード会社など“既存勢力”も次々と対抗策を打ち出し始めた。これで日本にキャッシュレス決済は定着するのか──。各社の動きとともに、残された課題を探った。 -
- 第14回
- 2019.07.16
小売店開拓の領域でQRコード決済事業者は3大陣営に収れんへ!? 2019年7月、「7Pay」がセキュリティーの甘さから不正ログインを許す事件を起こし、利用者の間に不安を募らせた。だが、これでキャッシュレス決済の普及を目指す動きが止まったわけではない。小売店を開拓する領域では、大手IT系の事業者を軸に徐々に陣営が固まってきた。「日経トレンディ」8月号掲載の図を利用して、現状を見渡す。