おかげさまで、このコラムを執筆している鈴木正義氏の著書『もし幕末に広報がいたら 「大政奉還」のプレスリリース書いてみた』が好調をキープしています。今回もその本の中からとっておきのエピソードを1つ紹介いたします。日本が誇る超優良コンテンツ『古事記』のプロモーションです。何とかベストセラーにできないでしょうか……。

面白さでは鈴木氏の著書も負けていません。『古事記』にだって勝てるかも? (画像提供:lisheng2121/Shutterstock.com)
面白さでは鈴木氏の著書も負けていません。『古事記』にだって勝てるかも? (画像提供:lisheng2121/Shutterstock.com)

裏テーマ「ご先祖本」で攻める

 インターネット全盛の昨今、紙の書籍の出版事情はなかなか厳しいものがあります。出版社側も「ちょっと面白いから本にしてみよう」という時代ではなくなっています。また、たとえ本の内容は良くても、プロモーション戦略をしっかり練らないと、ベストセラーなど到底生み出せない時代なのです。

『もし幕末に広報がいたら 「大政奉還」のプレスリリース書いてみた』
『もし幕末に広報がいたら 「大政奉還」のプレスリリース書いてみた』
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 現存する日本最古の本といえば、西暦712年に成立した『古事記』です。こんな1300年もの間存在し続けた超ロングセラーの本でも、もし今の時代に出版するとなると、かなりの苦戦を強いられるのではないでしょうか。そこで今回は「もし現代風に『古事記』を出版するとしたら」をテーマに、出版社からのプレスリリースをまとめてみました。

 競争の激しい出版業界、何かキャッチーなアングルが欲しいところです。そこで『古事記』の裏テーマである「ご先祖本」を前面に打ち出し、さらに筆者や編集者の知名度にも頼ってみようかと思います。

報道関係者各位

和銅5年(712年)
古事記編纂委員会

あなたのご先祖はどの神様? 待望の『古事記』出版!
~稗田&太コンビが放つご先祖本の決定版~

 古事記編纂(へんさん)委員会(所在地:平城京、編集長:太安万侶)は、元明天皇の勅命により新たな歴史本『古事記』を本日発売いたしました。古事記は歴史書であるとともに、ご先祖の由来が分かる「ご先祖本」の決定版で、楽しく歴史を学びながらご先祖の神様について知ることができます。

 また、物語の語り部には人気の稗田阿礼さんを起用し、編集には敏腕編集者太安万侶を起用。稗田&太コンビが起こす化学反応によって、これまでにない歴史本が誕生しました。

 昨今、朝廷の権威が高まるにつれ、天皇家との関係をかたる豪族の存在が社会問題化しています。そこで、遠く神代の時代からの言い伝えを整理し、天皇家とそこにゆかりの豪族の祖先を分かりやすくまとめたのが本書です。明日職場で話したくなるご先祖エピソードが満載で、これを読んで自慢すれば「あの人のご先祖、立派な神様だってさ」と、職場でも一目置かれる存在になれるでしょう。

 人気語り部稗田阿礼さんならではの物語調のわくわくするストーリーには、因幡の白兎、ヤマタノオロチ、スサノオ、ヤマトタケルなどのキャラクターが生き生きと活躍する様が描かれています。今回出版を記念し、各キャラクターのアバターがTwitterアカウントで本のPRを行いますので、推しキャラをフォローしてみてください。


【推薦のことば:元明天皇】

「これまでの歴史書にあった間違いが正され、正しい歴史が勉強できるだけでなく、動物や歌がたくさん出てくる楽しい内容で、あっという間に読み終えてしまいました。ご先祖から元気をもらいたいという多くの人に、手に取ってほしい一冊です」

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『マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝』

『マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝』
2021年12月28日発行
 連載「風雲! 広報の日常と非日常」が本になりました。これまで3年半以上に及ぶ、約150本のコラムの中から、「マスコミ対策」に焦点を絞って再編集。企業や個人までも手軽に情報発信できるSNSがもてはやされる今日ですが、“バズった”記事の出どころをたどると、マスコミの記事や番組であることが少なくありません。だからこそ、企業は「情報の源流」でもあるメディアへの対策を十分に練り、正しい情報を伝え、記事や番組として発信してもらう重要性がこれまで以上に高まっていると言えます。本書は連載でおなじみの現役広報パーソンである二人の著者(鈴木正義氏、遠藤眞代氏)が、20年以上にわたる記者や編集者との生々しい駆け引き、社内でのあつれき、成功談・失敗談から導き出された「記事や番組に採用されるためのテクニック」「メディアとの関係構築法」「危機感管理術」などを、当時の現場の様子や本音を交えながらリアルに書きつづっています。読み物としても楽しめる中身の濃い1冊に仕上がっています。

第1章 広報しか知らないマスコミの素顔
第2章 取材対応こそ危機管理の要
第3章 経営者が知っておくべきマスコミ対応の落とし穴
第4章 掲載を勝ち取るマスコミへのアプローチ
第5章 天国と地獄が交錯するプレス発表会
第6章 今だから言える企業広報の裏話
全83エピソード(350ページ)
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