すっかり定着したオンラインによる記者会見。企業側もノウハウを蓄積してきていますが、参加するメディア側はどう思っているのでしょうか。そこで筆者の鈴木正義氏が、恐る恐る付き合いのある記者や編集者に意見を求めたそうです。その結果をお伝えします。

オンライン発表会に記者はどんな不満を持っているのか…… ※写真はイメージ (写真:Chaay_Tee/Shutterstock.com)
オンライン発表会に記者はどんな不満を持っているのか…… ※写真はイメージ (写真:Chaay_Tee/Shutterstock.com)

 コロナ禍で通常の記者会見が実施できなくなって、1年以上たったでしょうか。さすがにオンライン会見をどうやったらいいのか分からない、という会社はなくなってきたように思います。しかし一方でSNSでは、「今日の会見ドイヒーだった」「あれは勘弁してもらいたい」というマスコミ関係者の声をいまだに目にします。

 コロナの状況を見るに、まだしばらくオンライン会見は継続せざるを得ないのが実情です。そこで今回、勇気を振り絞ってお付き合いのあるマスコミ関係者の皆さんに「オンライン会見のここがダメ」という意見を聞いてみました。私も反省すべき点に気づかされましたので、広報の方ならきっと参考になる意見もあるでしょう。

会見直前に「URL教えて!」

 まずマスコミの方から不満が上がったのが、意外にも「申し込み」についてでした。リアル会場での記者会見の場合、事前に案内をもらっている記者であれば、特段返事をせずフラリといきなり会場に現れても、そのまま会見に参加できます。しかし、オンライン会見の場合、事前に申し込みをしてアクセスするためのURLを入手しておかなければなりません。

 オンライン会見直前のバタバタしているときに、「今から参加できますか?」「参加URLを再送してください」「アクセスできないんですが」、こんなメールを受け取って、脇汗が一気に噴き出した経験を持つ広報も少なくないのではないでしょうか。

 これは申し込んでいないマスコミ側の逆ギレではないか、と思われる方もいるかと思いますが、マスコミには行けるかどうか分からない場合、「ドタキャンは申し訳ないので直前まで申し込まない」という慣例があります。企業の対顧客向けセミナーなどでは出席率が7~8割というのは優秀なほうだと思いますが、実は記者会見の出席率は毎回ほぼ10割で、フラリと現れる人も一定数いらっしゃるので、出席率が100%を超えることも珍しくないのです。

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『マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝』

『マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝』
2021年12月28日発行
 連載「風雲! 広報の日常と非日常」が本になりました。これまで3年半以上に及ぶ、約150本のコラムの中から、「マスコミ対策」に焦点を絞って再編集。企業や個人までも手軽に情報発信できるSNSがもてはやされる今日ですが、“バズった”記事の出どころをたどると、マスコミの記事や番組であることが少なくありません。だからこそ、企業は「情報の源流」でもあるメディアへの対策を十分に練り、正しい情報を伝え、記事や番組として発信してもらう重要性がこれまで以上に高まっていると言えます。本書は連載でおなじみの現役広報パーソンである二人の著者(鈴木正義氏、遠藤眞代氏)が、20年以上にわたる記者や編集者との生々しい駆け引き、社内でのあつれき、成功談・失敗談から導き出された「記事や番組に採用されるためのテクニック」「メディアとの関係構築法」「危機感管理術」などを、当時の現場の様子や本音を交えながらリアルに書きつづっています。読み物としても楽しめる中身の濃い1冊に仕上がっています。

第1章 広報しか知らないマスコミの素顔
第2章 取材対応こそ危機管理の要
第3章 経営者が知っておくべきマスコミ対応の落とし穴
第4章 掲載を勝ち取るマスコミへのアプローチ
第5章 天国と地獄が交錯するプレス発表会
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