音声SNSで話題の「Clubhouse(クラブハウス)」。そのroomで話された内容は基本的に口外しないのがルールです。広報的には「オフレコ」に当たります。とはいえ、一度口から出てしまった言葉は、文字のように後から直したりできません。記事化される危険性もはらんでいます。にもかかわらず、オフレコを宣言した途端、余計なことまで話してしまう人も……。

Clubhouseは音声の魅力を再確認させてくれたが…… ※画像はイメージ(画像提供:Boumen Japet/Shutterstock.com)
Clubhouseは音声の魅力を再確認させてくれたが…… ※画像はイメージ(画像提供:Boumen Japet/Shutterstock.com)

 日本でのサービスがスタートし、大きな話題となっている音声SNS「Clubhouse」。他のSNSとは少し勝手が違うように感じます。こちらのアプリは、米国生まれのベータ版ということもあって、今のところすべてが英語表記。初めて参加する人が知っておくべきガイドラインが書かれている「Community Guidelines」を和訳した記事を幾つか見かけました。

 日ごろ色々なSNSを使っている割に、私はあまりガイドラインを読み込んでいません。そこで真剣に目を通してみると、SNSに限らず情報を発信する企業が念頭に置くべき内容が記してありました。広報として基本に立ち返ることのできる良い教材だと感じたので、気になった条項を紹介しましょう。

嫌がらせはダメ、話を盛るな!

●You may not engage in abuse, bullying, or harassment of any person or groups of people.

 これは「個人やグループの嫌がらせになるような行為をしてはいけない」ということです。「○○ハラスメント」系の行為は全部当てはまりますね。ニュースでもよく目にしますが、無意識の発言が誰かの嫌がらせにつながることがあります。ちなみに私が広報として仕事を始めた頃、先輩にタブーだと言われて今も気をつけているのは、「宗教」「政治」「性」「差別」「反社会」に関する話題です。これらについてもし何かしらの意見を持っていたとしても、よほどのことがない限り文字にもしないし、発言もしないよう肝に銘じています。

●You may not spread false information or spam, or artificially amplify or suppress information.

 これは「虚偽の情報を拡散したり、情報を増幅や抑制したりしてはいけない」といった内容です。いつもファクト、ファクトと叫んでいるのですが、広報にとって最も大切な心構えですね。特に良かれと思っての情報の「盛り過ぎ」には要注意です。

 Clubhouseを聴いていて感心するのは、メディアによく露出されている方は「出してOKな情報」と「NGな情報」の切り分けが上手な点。日常的に分類することに慣れているのでしょう。

 とはいえ、音声はテキスト情報と違って一度出ていけば後で直せません。常にメディアの目にさらされている公人でさえ失言をすることからも分かるように、音声で情報発信するときはうっかりミスを犯しがち。取材でも同じことが言えますが、うっかりミスを回避するためには、「出してOKな情報」と「NGな情報」を事前に整理しておくのが大切です。