新規媒体を耕すためにできること

 さて、そこで新規媒体の開拓ですが、これには2種類あります。既に「他の誰かが耕している畑」を探すこと、そして「肥沃な土地」を自分で耕すことです。

 耕されている畑を探すためには、まずはネットや「広報マスコミハンドブック」のような媒体リストが掲載されている書籍を参考にします。さらに競合企業の情報露出もチェックします。競合の記事が掲載されているということは、記事化してもらえる可能性が高いからです。

 偉そうに書いていますが、門外漢の業界で広報を担当する場合、そもそもどの媒体が書いてくれそうなのか見当がつかなくて右往左往しています。もし予算が許すのなら、その業界に明るいPR会社にメディアを紹介してもらうのも手です。費用はかかりますが、探す手間が省けますから選択肢に入れておいてもいいでしょう。

 既に大半の媒体を制覇していた場合は、誰も手を付けていない肥沃な土地を探したくなるものです。これは探すというより開墾するイメージで、時間がかかり、成功率も高くはありません。しかし粘り強く耕すことで、他にはない“素晴らしい実”をつけることがあります。楽しみ半分で、トライしてみる価値はあります。

 私の経験では耕されている土地も、誰も手を付けていない肥沃な土地も、既に耕されている土地のすぐ近くに隠れていたりします。具体的には、関係ができている媒体の競合媒体だったり、面識のあるライターの知人だったり、ということです。

 私は誤ってメディアリストの全員を呼んでしまった失敗を起こして以降、人数に余裕がある発表会では、多めに媒体やライターをリストに入れるようにしました。前述のように少しくらい多く声をかけても、興味を抱いてくれそうなメディアや記者の数は大きく変動しませんし、会場に入りきらないような事態はまず起こらない。むしろ「肥沃な土地」を発見できる可能性を高めるほうに、メリットがあると考えたからです。

 現在はオンライン発表会が多くなり、キャパに柔軟性を持たせられるので、比較的幅広いメディアに声をかけやすいと思います。その場合、興味があるかどうか分からないので、電話をしまくるなどの深追いをし過ぎないのが基本です。箸にも棒にもかからないような方に送るとクレームが来たりするので、注意しましょう。

 新規媒体の獲得は難しいですが、まずは面識のある媒体やライターについて、過去の記事化の実績や追っている分野、記者の興味、どこで執筆しているのか、誰と仲が良いのか、などをメモしておくといいでしょう。そうすることで、メディアリストを見返したときに「そういえば興味あるかも……」と思いついて、新規の売り込みにつなげられると思います。私も頑張らなきゃ!