待ち合わせ場所の指定はひたすら慎重に

【1文字違い】
 その広報担当者は「椿屋珈琲 新橋茶寮」の2階で、カフェウインナを飲みながら打ち合わせの相手を待っていました。内幸町で13時すぎまでランチミーティングをして、その流れで新橋茶寮へ行き、たまっている仕事を猛烈な勢いでこなす。ここまでは完璧なスケジューリングでした。

 13時50分すぎに予定していたメール仕事を終わらせ、一息つく。13時55分ごろ、その広報担当者の電話が鳴った。相手はとあるサービスの営業で、面識はありませんでした。

 営業パーソン:「あの、到着したのですがどちらにいらっしゃいますか」

 広報担当者:「2階の奥でパソコンを打っています。ショートカットだからすぐ分かると思いますよ」

 電話を切った広報担当者はパソコンから目を上げて、階段のほうを見るが相手は来ない。階段を上がって来るのは、お盆にコーヒーを乗せたウエートレスだけ。もう一度電話が鳴った。

 営業パーソン:「あの、申し訳ないのですが、見当たらないのですが……」

 広報担当者:「私も見当たらないのですが……SL広場の前の店舗ですよ」

 その広報担当者がいら立ちながら言うと、「えっ、私、新宿にいます」との声が聞こえました。広報担当者は混乱した。この場所を決めたのは自分だったからです。慌ててスマホから送ったメールを確認すると、なんと「椿屋珈琲 新宿茶寮」のURLを送っていました。血の気が引いていく……。

 「今から向かいます」と早々に会計を済ませ、電車に乗るべくその広報担当者は新橋駅に向かって走り出しました。相手が記者じゃなくてまだよかったかも、と思いながら……。

【ITリテラシー高いつもりが】
 つい最近、その広報担当者はある発表会の案内状に会場となるビルを示したGoogleマップのURLを記載しました。我ながら親切だと自画自賛。リマインドのメールでもURLを案内して、すべてが完璧のように思われました。しかし、Googleマップは何人もの記者をビルの反対側の入り口に誘導したのです。その広報担当者は知りませんでした。Googleマップはビル自体の場所を示しているだけで、入り口を示しているとは限らないことを。


 広報担当者に限らずですが、スケジュールや待ち合わせ場所の確認は徹底しなくてはなりません。多くの人間が関わる大事な取材や発表会の案内ならなおさらです。それには早く連絡したい気持ちを抑え、日付、時間、会場については送信直前に再度チェックするくらいの慎重さが必要です。万一やらかしてしまっても、記者さんたちは「おっちょこちょいですね」とか、「僕もよく勘違いします」と言って笑って済ませてくれることが多いのですが、彼らの貴重な時間を奪ってしまったことには変わりありません。そこだけは肝に銘じましょう。