Zoomの「ウェビナー機能」を活用

 そんなパニックになっている私を横に、プレゼンは進み、いよいよ別カメラを使ったデモのパートに突入します。これはテレビ業界的にいう「画がわりさせる」ことで、メリハリを付ける工夫です。もう一つ工夫したのは、デモを操作する「人」を映したことです。サブカメラの前でデモ操作をしてくれた“ヒルカワさん”というもう一人の功労者がいるのですが、その人が操作している手元(Go Pro)や画面(Chromecast)を分割して映します。こうすることで「今この人が操作している画面がこれなんだな」と見る側が付いてこられるというわけです。

 一通りプレゼンが終わると、最後は製品PRビデオで終了します。このPRビデオ、よく我々広報は発表会で流して「カッコいい!」とか舞い上がりますが、記者の方に聞くとさしたる情報量もなく、時間がもったいないから早くして、と思っている方も少なくないようです。しかしオンラインの場合、これも「画がわり」の役目を果たしていたように思います。

 ここまできてQ&Aです。説明していませんでしたが、オンラインイベントにはZoomのウェビナー機能を使いました。Zoomにした理由はいくつかありますが、Q&A機能が付いていることが最大の理由と言ってよいでしょう。

 質問はプレゼン中いつでも参加者が投稿できます。結果的に20件以上の質問をいただき、普段よりも活発なQ&Aができたと思います。また質問を受ける側からすると、例えば「資料の数字は間違っていないか」と「現在の景気状況をどう判断しているか」というような質問の性質を整理しながら回答の順番を決めることができます。

 ところがここでまたもトラブル発生。Q&Aの最中に切っても切っても私の携帯が鳴り続けます。発信者を見ると人事担当の役員からで、今までとは質の違う緊張が私を襲い始めることになります。本番中はいっそ電源オフがいいようです。

 他にもお昼ご飯の出前を頼んでいたのに本番が始まってしまい、生本番中にUber Eatsの人が会場に入ってくるのではないかという恐怖にずっとおびえていたなど、細かい反省点は多数ありました。

 今回、やはりオンライン発表会は「生放送のニュース番組」の感覚が近いのではないかということを強く思いました。もう一つは、オンラインのほうが広く参加者を集められ、質問も活発で、今後リアルな発表会が復活してもオンラインのオプションは継続してもよいかと今は思っています。

 発表会は録画して公開できますから、会社のYouTubeチャンネルにすべての発表会動画を公開することも一般化するかもしれません。そうなると会見も、一般のお客様に直接見られることを意識しなければならない時代になるかもしれません。

 何にせよ、今は新型コロナウイルスの流行が早く収束し、広報や取材活動が正常化することを願ってやみません。