GMO、在宅勤務発表の素早さ

 その他話題になったのがGMOインターネットグループの在宅勤務に関する発表で、20年1月26日でした。どれほどスピーディーなのかを可視化したいと思い、厚生労働省検疫所の情報サイト「FORTH」のリリースを抜粋して、2020年1月のコロナウイルス関連の経緯を大まかに整理してみました。

・1月6日発表:「原因不明の肺炎―中国」
 19年12月31日に中国湖北省武漢市で検出された病因不明の肺炎(原因不明)の事例についてWHO中国事務所に通知された。原因物質はまだ特定または確認されていない。

・1月14日発表:「中国の武漢における肺炎の集団発生に関するWHO声明」
 中国当局は、武漢において肺炎で入院している患者で同定されたものは、新しいコロナウイルスであると予備的に決定。

・1月27日発表:「新型コロナウイルスによる注意喚起(更新)1月24日付け-海外安全情報」
 新型コロナウイルスの感染症例が複数の国・地域から報告されている。湖北省に対して感染症危険情報レベル3「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を、中国のその他の地域に対して感染症危険情報レベル1「十分注意してください」を発出。WHOは、緊急事態宣言をするのは時期尚早と発表。

・1月31日発表:「新型コロナウイルスによる注意喚起 1月31日付け-海外安全情報」
 1月31日、世界保健機関(WHO)は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、中国に対して、現在の感染症の流行を封じ込めるための公衆衛生上の対策を実施し、中国全土の症例の把握や調査を強化することなどを求めた。日本は1月21日に中国全土を感染症危険情報レベル1(注意喚起)に、また1月24日に湖北省をレベル3(渡航中止勧告)に引き上げた。

 GMOの発表は1月26日ですから、1月31日の緊急事態宣言の5日前ということになります。いかに同社の対応が素早かったかがうかがえるでしょう。ちなみにダイヤモンドプリンセス号が横浜港に到着したのは2月3日です。

 リリースも“やります的”な抽象的な内容ではなく、5W1H(when、where、who、what、why、how)を具体的に示しています。単純に今回の新型コロナウイルス対策を並べるだけでなく、GMOが東日本大震災以降培ってきた、緊急時の対応を実行した結果である旨を示すなど、企業姿勢を伝えることも忘れてはいません。さらに「新型コロナウイルスに関する取り組みと関連リンク集」という特設ページを設け、これらを短時間でまとめ、発信する。広報として見習うべき仕事だと思います。

 まだ収束しそうにない新型コロナウイルス感染症ですが、アンテナを張りながら状況を判断し、企業としてできることをスピーディーに行う。そして迅速に世の中に発信していく。その重要性を感じずにはいられません。