今後は、配信者に「武器」を持たせていく

ゆうこす 今後、Mirrativで強化する機能や、新しく追加する機能などはあるのでしょうか?

赤川 実は今、カラオケ配信もできるようになっています。「エモカラ」という機能で、こちらもマイクなど特別な機材を用意する必要がなく、曲を選ぶとカラオケのように演奏が流れて、配信者の歌に合わせてアバターが動くという仕組みになっています。歌がうまいけど顔出しをしたくない人ってたくさんいると思うのですが、それを解消したのが「エモカラ」です。

 このような「アバター×○○」という広がりはまだまだあると思っていて、積極的に仕掛けていこうと思っています。我々がやりたいことは、「誰でも配信できる」とか「誰でもゲーム実況ができる」こと。それって、配信者さんに「武器」を与えているという感覚に近い。

 例えば、「カメラの前で1人でしゃべり倒してくれ」とお願いしたとしましょう。それが得意な人もいますが、ほとんどの人が苦手だと思います。でも、ゲームだったらコンテンツが主体なのでたとえ無言に近い状態でも場をつなげられる。それが誰でもライブ配信ができる良い言い訳になっているわけです。

 カラオケも歌っていたら場が持つと思うんですよね。つまり、配信者のライブ配信のハードルを下げるゲームやカラオケなどの「武器」を提供することを大事にしようと思っています。そして、Mirrativがあると誰でも誰とでも気軽にコミュニケーションを取ることができる。同じ趣味の人とつながって、自分の毎日の生活が幸せになり、お小遣いを稼げて、やる気のある人はそれだけでご飯が食べていける――、そういう世界観を追求したいですね。

数年後には「配信」という単語すらなくなる!?

ゆうこす ありがとうございます。来年、再来年あたりからライブ配信がすごく盛り上がるのではないかと言われていますが、そこについてはどう思われますか?

赤川 5Gが実装されて通信が速くなり、パケットが使い放題の世界が来たら、皆どこでもライブ配信するようになると思っています。なので、ライブ配信業界全体が盛り上がると思うのですが、私たちはこれまで話してきたように、ちょっと性格が違うアプリなので、「配信」という単語が世の中からなくなるだろうと見ています。位置情報共有アプリの「Zenly(ゼンリー)」も、「常に自分は位置情報を共有し続けている!」と気合を入れて使っているわけではありませんよね?

ゆうこす 確かに、そんな感覚はないと思います。

赤川 要するに位置情報を自然と共有し続けている、つまり「垂れ流し」ですよね。Mirrativを使ってゲームをしている時間が当たり前のように垂れ流されて、同じように暇な人がいたら画面を見たりしゃべったりしながら一緒にプレーする。そういう世界になっていく大きな流れが来ています。

 また、それによってちょっとしたお小遣いを稼げる人が大量に増えていくのではないかとも考えています。毎日ゲームをしている人もいると思いますが、その時間を配信するだけで毎月10連ガチャ代くらいになるって、結構幸せな世界ですよね。10連ガチャ代くらいのお小遣いも稼げるし、友達もできるし、ゲームも教えてもらってうまくなるし……。マイナスなことって1つもないんですよ。

 「ゲーム実況やったことありますか?」と聞いてみると、特に私たちの世代とかだと「ない」と答えます。でも、「昔友達の家でしゃべりながらゲームやったことありますか?」と聞くと100%「YES」です。それが、5Gでネットワークが速くなり、同時に遅延がなくなると、友達の家でゲームしているのとほぼ同じ感覚になっていきます。

ゆうこす 今までインタビューをしてきたライブ配信アプリとはまた違うお話でしたが、「ゆるくていいな!」って思いました。エモカラとか、ぜひ私もやってみたいです! 今回はありがとうございました。

アバターがライブ配信の未来を創る Mirrativにゆうこすが聞く(画像)

(写真/稲垣純也)


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