ゆうこすがさまざまな分野のプロフェッショナルからノウハウやスキルなどを学んでいくこの連載。今回は、ライブ配信アプリ「17 Live(イチナナライブ)」を運営する17 Media JapanのCEO(最高経営責任者)小野裕史氏に、17 Liveの特徴やどのような人が利用しているのか、人気ライバーの特徴などについて聞いてみた。
(編集部)
ゆうこすは、InstagramやLINE LIVEなどで定期的にライブを配信する傍ら、ライブ配信者(ライバー)の育成も手掛けている。ライバー事務所も経営する彼女は、所属しているライバー候補生たちから「どのアプリがよいか」という質問も頻繁に受けるという。そこで、ライブ配信サービスの一つである17 Liveに注目し、数多くある他のアプリやサービスとの違いや、人気ライバーの特徴などについて教えてもらった。
サービス開始から2年で認証ライバーが1万5000人に
ゆうこす 本日はよろしくお願いいたします! まずは、17 Liveさんについて、視聴者数やライバーの属性などを教えていただけますか? 確か、会社ができてから2年くらいでしたよね?
小野裕史氏(以下、小野) 日本でサービスを開始したのは2017年9月なので、2年を過ぎたところですね。ただ、親会社は台湾にあり、台湾では15年から始まっているので、4年間続いているサービスになります。今はグローバルに展開していて、日本が一番サービス規模は大きいのですが、18年の末から米国でも事務所が立ち上がっています。全世界合計のユーザー数は、4200万人になりました。
また、日本でのライバーの数は、プロとして17 Media Japanと契約している認証ライバーだけでも1万5000人以上、それ以外にも自由に配信している一般の人が、毎日数千~数万人いるので、その人たちも含めたライバーの数は、我々でも完全には把握しきれていないほど多くなっているという状況です。
プロライバーの中には10代もいれば、70代の人もいて、さまざまな人がスマホ一つで、自分の才能を世界に発信できるようになりました。しかも収益にもなるという、今までなかった世界をつくることができています。
ゆうこす 以前、渋谷で17 Liveの広告を大々的に掲載したり、テレビCMも流していたりしていましたよね。広告やCMのおかげで「ライブ配信で自分のことを宣伝するとお金を稼げるんだ!」と知った人も多かったのではないかと思っています。
小野 ありがとうございます。おっしゃる通りでして、日本でもライブ配信はさまざまなサービスがありましたが、ライブ配信で自分のトークやパフォーマンスによって収入が得られ、ライバーが職業になるということはあまり知られていませんでした。私たちは台湾で4年前からサービスを行っていて、街中で普通にみんながライブ配信をしたり、それを見たりしている。日本でも、台湾で流行しているライブ配信の世界を展開できるだろうと思い、キャンペーンを行いました。とはいえ、日本でのライブ配信の認知度はまだ20%程度です。言い換えれば、8割の伸びしろがあるということ。まだまだこれからですね。
ゆうこす 17 Liveは、どんな人が見ているのでしょうか?
小野 視聴者の属性はとても面白くて、私は今まで20年間いろんなサービスを提供してきましたが、こんなに年代ごとにきれいにバランスが取れているサービスを見たことがありません。10代から60代まで、きれいに分散しています。
ライバーを見ると、確かに20~30代の方が多いのですが、見ている人は本当にさまざまな年齢の人がいます。逆に言うと、それだけどの年齢の人でも楽しめるライバーとコンテンツがそろっているのだと思います。
ゆうこす 17 Liveは男性で、どっちかと言えば年齢が上の視聴者が多いと勝手に思っていました。
小野 たくさん課金アイテムをギフティングできる人は経済的にも余裕があるので、そのせいかもしれませんね。見るだけ、コメントするだけという人に限れば、もっと若い人がたくさんいます。
ゆうこす 男女比でいうと、どんな感じですか?
小野 ライバーは、男性よりも女性のほうが多くて、だいたい6割ですね。視聴するほうは逆で、男性が約6割を占めています。
今は女性ライバーが多いのですが、男性ライバーも着実に増えてきています。実は今年初めて、男性ライバー向けのリアルイベントを実施して大盛況でした。ライバーの中から、キラキラのイケメン男子がまもなく生まれてくるでしょうね。また、すでに有名なアイドルや俳優の方がライブ配信するというのもこれから増えてくると思います。