ネットと実際の購入者の年齢層は真逆

小口: 新生姜のコアユーザーとTwitter上のファンとの年齢層は、どのぐらいギャップがあるんですか。

岩下: それは年齢構成の比率が逆転するぐらいのイメージがあって。漬物コーナーに来られる方々は、60代以上が50%、50代が20%、合わせて70%が50代以上で、10代から40代が合わせて30%。

 方や、2年ぐらい前にTwitterのアンケート機能を使って、このアカウントを見ている人の年齢層を調査したところ、20代と30代、40代がそれぞれ3割、50代以上が1割という結果でした。これ、今やっても多分変わらないでしょう。

 また、別の機会に、フォロワーさん約200人に質問して、このアカウントを知ったきっかけを聞いたのですが、8割は音楽。音楽からスタートしているから不思議はないんだけれども。漬物が好きで、は1割か2割でした。

小口: 社長の音楽の趣味が、また幅広い。

岩下: ジャニーズも大好きで、年間5、6回は家族でライブに行っています。NEWSとHey! Say! JUMPが多いんですけれど――。以前、NEWSの加藤シゲアキ君が新生姜を好きだと言ってくれて、『有吉ジャポン』というテレビ番組にファン代表として呼ばれて出演したこともありました。NEWSファンの人は、“シゲアキくんを大好きな新生姜の社長”としてフォローしてくださっているのでしょう。

 また、打首獄門同好会というラウドロックのバンドがありまして。おどろおどろしい名前ですけど、“生活密着型ラウドロック”を標榜していまして、歌詞の内容はというと、うまい棒や、ラーメン二郎など。

小口: 中毒性があるということでYouTubeで「布団の中から出たくない」がバズったバンドですね。

岩下: ドラムの(河本)あす香さんが、ファンの方から新生姜を薦められて、食べたところ大変気に入ってくださった様子がTwitterで伝わってきたので、私もCDを聴いてみたら、面白くてハマってしまった。同時に商品に対する愛も感じられたので、「こういうところに取り上げられるような商品になりたい」とつぶやいたところ、作りましょう、取材に行かせてくださいという話になったのです。そして、実際に工場見学もしてもらい、曲を作ってもらった。1円もお金出してないのに。

【意識低い系ポイント】「1円もお金出してないのに」
社長自身が音楽好きだからこそ、まるでミュージシャン同士のようなコラボが実現している。企業のPR活動として予算を組むとなれば、それなりに意識の高いロジックや成果も求められ、スピードや面白さが損なわれたかもしれない。

 シングルCD「New Gingeration」(「日本の米は世界一」とのカップリング)になったんですが、かっこいいんですよ、これが。友情とか愛だけで出来上がっている曲です。ピュアなの。そこがいいんですよ。でも、だからこそ、こちらは、なんとか恩返ししたい。常々、応援しなくちゃって思ってます。特注のライブ用新生姜ヘッドをプレゼントしたり、フェス飯用の食材を提供したり。彼らを手伝えることがうれしいですね。彼らこそ、まさに「意識低い系マーケッター」的なバンドだと思いますよ。偉ぶらないし。カネの匂いがしないの。ラブソングを歌わないのに、愛が溢れていて、ファンが熱い。