企業内コラボレーションもどんどん推進

小口: 最初に御社の強みとして、各部門が独自に運営されているとありました。それぞれの事業部で培ってきたノウハウなどの情報交換などは行われているのでしょうか?

井下: 各部門が独立採算でリスクをヘッジする仕組みは、これまでうまく機能してきましたが、その副作用として横の交流が少なかった。なんとかしなければという危機感は以前からありました。まずは、企業内コラボレーションから始めています。「ごろねこサミット」というキャラクターがあるのですがご存じですか?

小口: いえ、知りませんでした。

井下: われわれの部署で始めたキャラクタービジネスなのですが、女子社員が自分で絵を描いたクッションを売り出した。これが思わぬヒットで初年度55万個ぐらい売れています。キデイランド原宿店でも特設コーナーを作ってもらった。

小口: それはすごい。

井下: まだ無名のキャラクターとしては快挙でしょう。社内のアパレルの部署とライセンス契約をして、今度Tシャツなどの衣類を売り出します。こういう社内の交流によって、今新たなビジネスが生まれつつあります。まだまだですけど。せっかく社内にいろいろなリソースがあるのに、横のつながりがないのはもったいないですから。

【意識低い系ポイント】「まだ無名のキャラクターとしては快挙でしょう」
ヒットしてもおごらず。こういう意識の低さがあれば、社運を懸けて会社を傾けるような失敗は起こりえない。

小口: キャラクタービジネスへの参入も自由度高いですよね。普通はサンリオじゃないんだからってなりそうですが。しかし、自社のみであらゆるアイテムで展開できるのはサンリオ以上。何十年後にはハローキティのように御社を支えているかもしれませんね。

初年度で55万個売れたクッションの「ごろねこサミット」シリーズ。マレーシアや香港でも人気
初年度で55万個売れたクッションの「ごろねこサミット」シリーズ。マレーシアや香港でも人気
クッションは大きく伸びる素材で作られているのが特徴。腰に当てるなど実用性も高い
クッションは大きく伸びる素材で作られているのが特徴。腰に当てるなど実用性も高い