「ユーザー層60代以降」からの若返りに成功

 実は16年に「バリカタ麺豚骨」が発売されるまで、チャルメラの主要購入層は「60代以降の男女」だった。5食入り袋麺はリピート率が高くロイヤル化しやすいため、普段と異なる銘柄にはあまり手が伸びない。「サッポロ一番」(サンヨー食品)や「チキンラーメン」(日清食品)など人気商品に押されて「(市場では)5〜6番手に甘んじていた」と、平田氏。

 地域によっても売り上げが異なった。「チャルメラは信越や東北が強く、しょうゆ以外の『ちゃんぽん』や『あんかけラーメン』のサブフレーバーも(スーパーなどの)棚に並べられたが、関東ではよくてしょうゆとサブフレーバーが1つ、関西以西ではしょうゆだけでも置いてもらえたらいいほう」という状況だった。

 平田氏はチャルメラのブランドマネジャーに着任後、市場調査から豚骨ラーメンへの潜在的需要を強く感じた。前述の通り40代男性をターゲットに明星食品の強みであるノンフライ麺と掛け合わせた「チャルメラ バリカタ麺豚骨」を発売。すると総本山である九州市場にも導入に成功し、豚骨味としてのカバー率が全国1位になるほどヒットした。

 この成功を受けて、「次は女性層を狙って辛い味」の開発を進めた。当初社内では「5食入りでこんな辛いものが売れるわけない」と反対に遭ったというが、平田氏の決意は固く「2カ月の期間限定でもいいからやらせてほしい」と推し進めた。その結果、「バリカタ麺豚骨」の初動を上回る売れ行きに。そこで後追いでテレビCMを打つことになったのだ。「袋麺はブランドCMがほとんどだが、宮崎辛麺の人気ぶりに単品でのCMを作りたかった」(平田氏)。

 サブフレーバーとしてブランド内でのシェアの食い合いもなく純増している宮崎辛麺は、バリカタ麺豚骨、しょうゆと並び今や「チャルメラの三本足」として期待を背負っている。CM女王・本田の面目躍如といったところか。

かわいいだけじゃない、CM女王の本田翼
かわいいだけじゃない、CM女王の本田翼
今回のキャラクター:本田翼
■企業:明星食品
■商品:明星 チャルメラ 宮崎辛麺

<クリエイターズファイル>
■クリエイティブディレクター:青木孝博(博報堂)
■プランナー:高木俊貴、京井彩乃、周センジェー(博報堂)
■アートディレクター: 竹上淳志(博報堂)
■プロデューサー:井上淳、鈴木雅昭(東北新社)
■ディレクター:平田大輔(OND°)
■撮影:中原昌哉(STURGEON)
■照明:オカザキユウヤ(フリーランス)
■クッキング: 飯島奈美(7days kitchen)
■アカウントエグゼクティブ:奥貴裕、川﨑幸帆、柳川智哉(博報堂)
■キャスティング:上原敏博、山下将司(ミック)
■プロダクションマネージャー: 飯島美保(東北新社)
■美術:古本衛(トライ・トライ)
■振り付け:田村恵美(イレブンプレイ)
■音楽:吉川太郎(Ongakushitsu)
■スタイリスト:本間園子(フリーランス)
■ヘアメイク:林ゆかり(フリーランス)

(写真提供/明星食品)