佐川急便が2014年にスタートした先進的な物流のプロジェクトチーム「GOAL(GO Advanced Logistics)」。そのサービス内容をテレビCMで伝えるのはスーツ姿の戸田恵梨香だ。GOALメンバーとして顧客に物流ソリューションを熱くプレゼンする姿が印象的なこのCMは、実際に同社で活躍する女性の姿も体現している。

佐川急便のCMキャラクターを務める戸田恵梨香。「SAGAWAの想い」篇
佐川急便のCMキャラクターを務める戸田恵梨香。「SAGAWAの想い」篇
今回のキャラクター:戸田恵梨香
■企業:佐川急便
■サービス:GOAL

<クリエイターズファイル>
■エグゼクティブクリエイティブディレクター:鈴木武人
■クリエイティブディレクター:村木智一
■CMプランナー:関竹彦
■アートディレクター:根岸明寛
■クリエイティブプロデューサー:国分和之
■プロデューサー:長谷川祐幾、山田雅唯
■演出・撮影:髙田弘隆
■広告代理店:電通

物流の課題をグループ全体で解決

 男性2人を引き連れ会議の場にさっそうと現れるスーツ姿の戸田恵梨香。深く一礼した後、真っすぐ前を見据えながら、「経営も、そして物流も、今新しい形が求められているのではないでしょうか」と問う。

 「例えばリスクに強い物流、無駄のない効率的な物流」「今の御社のビジネスに最適な物流の設計を、私たちSAGAWAにお手伝いさせていただけませんか」――。戸田の力強いプレゼンテーションに続いて「物流ソリューション創造企業」のテロップ。そして、最後は戸田のアップに「サプライチェーン改革から宅配まで。佐川急便」のナレーション。

「SAGAWAの想い」篇

 戸田のキレのあるキャリアウーマンっぷりが目を引くSGホールディングス(HD)傘下の佐川急便の新CMは、2014年にスタートした同社の先進的なロジスティクスプロジェクトチーム「GOAL」の具体的な取り組みを伝えている。SGHDグループ全体から、国際物流やコールドチェーンなど多様な領域のプロフェッショナルを集結させ、顧客の潜在的な物流課題を解決するために結成されたGOAL。その対象フィールドは広い。

 あるときは国内生産した部品を海外で組み立て、製品を逆輸入し、メーカーまで配送する過程で無駄な車両を省くなど、トータルコストをいかに下げられるかを提案する。はたまた、複数の茶畑を1台のトラックで回って、収穫したての茶葉をまとめて配送することで、従来は茶畑ごとに走らせていた車両台数を大幅に削減する。

 東京ミッドタウンや東京スカイツリーなど商業施設建設の際には、設計段階から参加して貨物と人の動線が重ならないよう助言し、落成後は全テナント向けの館内配送まで手がける。1店舗が1台ずつ配送車を手配するのに比べ、駐車スペースの確保や二酸化炭素排出量の抑制などの面で、周囲への負荷を大幅に軽減できる。「風上から風下まで物流に関する課題にグループ全体で取り組めるのが強み」(佐川急便)。

 この取り組みをより多くの人に伝え、佐川は宅配だけではないことをアピールするためにマス広告を使う。これまで米倉涼子、織田裕二を起用し1つの事例を取り上げて業務内容を訴求し、一定の認知は獲得できた。次の展開として、GOALの取り組みの全体像を伝えることにした。そこで起用したのが戸田だった。

実像に合ったキャラクターで社内認知も高めたい

 今回のCMで戸田を選んだ理由について、佐川急便の担当者はこう語る。

 「佐川では10年から働き方改革やダイバーシティー(多様性)を推進して女性社員比率30%を目標にするなど、多くの女性が活躍しています。実際のGOALの女性メンバーも、戸田さんと同世代の20代後半から30代前半が多いのです。そこで、社内の実像に沿った方にお願いしたいと考えました。しっかりとプレゼンテーションができる説得力、シャープさを兼ね備えている戸田さんはまさに適任でした」

 GOALには現在、約240人の佐川急便の社員がいる。元セールスドライバーを中心に外部の専門性の高い人材を登用し、現場の抱える問題解決に大いに役立っているという。全国に約3万人いる佐川急便正社員のセールスドライバーは担当エリアの顧客管理を一任され、彼らの情報を基に成約に至るケースも多い。今後もこの中からGOALのメンバーを増員していく考えだ。それには社内におけるGOALの認知度を高め、「いつかGOALで働きたい」との憧れを抱いてもらえるような存在にしたい。戸田を選んだ背景には、そんな意図もある。

 「戸田さんのプレゼンの姿には、社員としてお手本にしてほしいというメッセージも込められています」

キリっとした表情でプレゼンをする姿が印象的な戸田
キリっとした表情でプレゼンをする姿が印象的な戸田

 20年10月29日には、「SAGAWAなら、お応えできます」篇の放映も始まった。GOAL発足時には認知度が低く、顧客に十分なワン・ストップ・ソリューションを提供できずに受注を逃した案件もあった。だが、今ではグループ力を結集し、チーム内でグループ企業間の人材配置ローテーションを実施するなど、着々とレベルアップを図っている。戸田が放つイメージの力を最大限に引き出し、GOALの機能や役割を社内外に浸透させられれば、佐川急便が提供するソリューションビジネスに飛躍のチャンスが訪れそうだ。

「SAGAWAなら、お応えできます」篇