ブランディングの効率性を重視した続投

 「テレビCMの中の要素を分解した際に、タレント、ブランドロゴ、サービスUI(ユーザーインターフェース)、音楽などさまざまな要素が抽出される。これらすべての要素を変えることはブランディングの効率性という観点で良いとは言えない。また一からCMにおけるブランドの構成要素を一つずつ積み上げていかなければならないためだ」と水島氏。

 そこで上記の要素のうち、「Indeedブランド」とのつながりやユーザーが持つ印象の強さなどを考慮し、“タレント”という要素を継続して残すことに決めた。

 「もし、UIや音楽、ブランドロゴにブランドイメージが蓄積され、タレントを変えてもこれがIndeedのCMだとすぐに認識されると判断できれば、変更もあり得ただろう。だが、斎藤さんと泉さんの存在感がIndeedとともに強くなってきている中、継続することで得られることのほうがより大きいと判断をした」(水島氏)

 とはいえ、同じ枠組みのCMが大量に流れていると視聴者側は飽きて、そのうち意識しなくなってしまうだろう。そこで水島氏は、人気アニメ『ワンピース』とのコラボという“変化球”で再び注目を集める手段に出た。

 コラボCM「麦わらの一味募集」編では、斎藤、泉に加え窪塚洋介、大悟(千鳥)などがキャラクターになりきって登場。キーワードを検索窓に入力すると、“麦わらの一味”の仲間として働ける「特別な仕事(レアジョブ)」を検索できる仕掛けをアピールしている。レアジョブで抽出される仕事は週末の1日だけなど、有職者でも参加しやすいように設定した。「普段は求職者しか使用しないサービスだが、Indeedで職を探して見つけるという体験を、多くの人へ提供できるようにと考えた」。通常のキャンペーンに比べて、圧倒的に応募者が多かったという。

 グローバル展開のIndeedだが、日本は独自のCM戦略を展開している。「日本では外国から直輸入されたコンテンツは受け入れられず、ローカライズされたものが好まれる傾向がある。15秒という尺の短さも、オリジナルの海外素材だと設計しづらい」(水島氏)というのがその理由だ。

 一方で、日本独自だからこその利点もあるという。

 「海外企業では部署の機能性によって縦割りで動くことが多いが、日本はワンチームで動ける。複数の視点や観点を取り込んで包括できるのが強み。コンテンツ側の事情とブランド課題をワンチームで調整できたからこそ実現した。グローバルのマーケティングのトップからも絶賛された」(水島氏)