なぜ「関西弁」なのか

 小林氏は「クリエイター側からの提案をむやみに断らない」のが方針の1つ。「これは断られるだろうな……と、つくり手が思うハードルをぐっと下げて面白いアイデアを出してほしい」からだ。

 とはいえ「つめこみすぎたCM」はタブーだという。限られた時間内で伝えられるメッセージは1つだと考え、「一言、二言に、いかにインパクトを持たせて覚えてもらうかが勝負。関西弁に特にこだわりがあるわけではないが、KINCHO側もクリエイターも関西人が多い。自分たちに響く言葉を突き詰めるとやっぱり関西弁になってしまう」。

 虫コナーズが発売された当時のCMは、おばさんが2人で歌いながら踊るという今とは対照的なものだった。発売以来大ヒットとなった虫コナーズだが、続々発売される類似品もすべて虫コナーズと認識され、粗悪品を使った人から「効けへん」とクレームが入ることもあったという。

 そこで「発売当初は名前を浸透させることが目的だったが、思い切って趣向性をガラリと変え、改めて機能性をアピールすることにした」と小林氏。

 人気女優である長澤が、コテコテの関西弁を話すギャップが受け、大きな話題となった。しかしなぜキャラクターに長澤を選んだのか。

関西出身ではない長澤だが、関西弁の指導を受けて流ちょうに話せるように(写真は17年の『どうなったと思う?』篇)
関西出身ではない長澤だが、関西弁の指導を受けて流ちょうに話せるように(写真は17年の『どうなったと思う?』篇)