学研ステイフル(東京・品川)の学習スケジュール管理文具「スタディプランシリーズ」が絶好調だ。女子中高生の勉強計画や働く女性の目標管理のためのアイテムで、18年8月の第1弾発売以降、大ヒット。19年3月までの販売実績が当初計画の577%を達成している。
学研ステイフルは2019年2月14日、学習スケジュール管理アイテム「スタディプランシリーズ」の第2弾を発売した。同シリーズは、女子中高生をターゲットとする、勉強の計画やテスト結果の記録用ツールから始まる。18年8月に第1弾を発売したところ大ヒットした。
そのヒットの中、ターゲット層より年齢が高い女子大生や働く女性などにも愛用者が多いことが分かった。そこで、勉強色を薄めた大人向けの学習管理、目標管理用アイテムとして開発したのが今回の第2弾だ。
第1弾、第2弾の両方を企画したのは、トイホビー事業部商品企画室ステーショナリー企画課ディレクター、中丸美乃里氏。中丸氏はシリーズ誕生のきっかけを、「17年の春ごろ、学生向け文具の新作を考えていたとき、韓国製『スタディープランナー』を使っている日本の女子高生をたまたまTwitterで見つけたことだった」と語る。
スタディープランナーは受験競争大国・韓国で生まれたツールだ。いつ、何の教科を、どれだけ勉強するか(したか)などの記録をノートに書き出して可視化する。キャラクターや付箋、蛍光ペンを使ってかわいらしくデコレーションすることで、勉強のモチベーションを高めることもできる。
韓国の女子中高生の間で必須アイテム化しつつ合ったスタディープランナーの人気が、日本の女子中高生にも飛び火していたのだ。TwitterやInstagramなどのSNSに、本アカウントとは別に勉強専用アカウントをつくり、スケジュールや達成度を書き込んだかわいいノートの画像を掲載し、志望校が同じ人や成績が近い者同士でつながることがはやり始めていた。ただ、17年当時は日本製スタディープランナーはほとんどなく、韓国製かExcelで自作したものを使っている人が多かった。
第1弾として、週間・月間の予定や時間割、勉強計画、テスト記録などのページを盛り込んだ「スタディプランニングノート」と、「1dayプランニングノート」「テスト記録帳」「カウントダウンカレンダー」の計4アイテムを発売した。するとSNSの口コミで女子中高生たちに広まり、一気にブレーク。同事業部マーケティング室マーケティング課の松村美琴氏は、「具体的な販売冊数などは公表していないが、第1弾の18年8月から19年3月の販売実績は当初販売計画の577%を達成した」と語る。
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