相次ぐ参入、巨額を投じたマーケティング施策と、2018年から熱が冷めることのないモバイル決済市場。いよいよセブン&アイ・ホールディングスも参入する。同社は19年7月、子会社を通じてモバイル決済サービス「7pay」を開始する。データ基盤を整備し、CRMを強化するのが狙いだ。

 19年4月4日発表の予定通りに7payが始まれば、まずは既存のスマートフォン向けアプリ「セブン-イレブンアプリ」で利用可能になる。セブン-イレブンアプリのメニューで7payのボタンをタップすると、バーコードが表示される。そのバーコードを買い物時にレジで読み取ってもらうだけで、支払いが完了する仕組みだ。

セブン&アイ・ホールディングスは傘下のセブン・ペイを通じて、2019年7月に「7pay」を開始してモバイル決済市場に参入する
セブン&アイ・ホールディングスは傘下のセブン・ペイを通じて、2019年7月に「7pay」を開始してモバイル決済市場に参入する

 7payの開始後、グループの決済サービスは現在提供する電子マネーサービス「nanaco」から、7payへと軸足を移す。「(nanacoカードの)発行枚数は6000万を超えるが、収集できている顧客情報にばらつきがある。名寄せもできていない。顧客を把握することが難しい」(セブン&アイ・ホールディングスの後藤克弘副社長)のがその理由。引き続きnanacoも提供し、他社が提供する既存の決済手段を排除する意向はないが、グループとしては顧客との関係性の強化を狙い、7payへと収れんさせる。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
この記事をいいね!する