企業公式Twitterアカウントの「中の人」が運用の秘訣を語る本連載。タカラトミーの第1回は手応えを得た「24時間嘘マラソン」企画について、第2回はフォロワーに楽しんでもらいながら商品PRにもつながる企画術について語ってもらった。第3回はTwitter上のトレンドに“便乗”するコツについて取り上げる。
2.気に入ったフレーズやネタを使い続けることで他社コラボやタレントとの共演に発展も
3.社内の協力を得ることで対応できる情報の幅が広がる
令和2年目を迎えました。年明け早々から記録的なツイートが出ましたね。
アニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION」の劇場版「新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X」が2019年12月27日に公開になりまして。その中で、登場人物がタイムリープというかタイムスリップする場面があるんですね。そこで、令和2年は平成のままなら32年、昭和だと?と考えているうちに出来上がったのがこちらです。
19年11月に投稿したクリスマスネタが、リツイート5万8000件、いいね16万3000件で群を抜く過去最高記録だったのですが、この元号ツイートもリツイート3万件、いいね7万4000件と好評でした。
リプライも300件近くあって、「明治から来ました」「免許の更新が平成36年だった」「大化だと何年?」という具合にフォロワー同士でも盛り上がっていました。「宝富ー28年から来ました」というリプライもあって……。分かりますか? タカラトミーです(笑) 自分でも気づいていなかったこうした反応はうれしいですね。漢字にするとなかなか縁起が良さそうな社名なので、漢字ではないですが弊社ロゴをスマホの待ち受け画面用にアップしました。早速設定してくれたフォロワーさんもいて。ご利益があるといいですね。
令和トピックはタカラトミーの独壇場ですね。
新元号発表日の19年4月1日。この日に新元号が商品名に入る「人生ゲーム」を発表して、6月に発売することは決まっていました。そこで、新元号の発表と同時にゲームタイトル部分の画像を制作し、官房長官が額縁を掲げてから3分後の11時44分に、「人生ゲーム+令和版」発売!の告知ツイートをすることができました。
4月1日だったので「エープリルフールですよね?」と勘違いされましたが、同時公開したプレスリリースを基に書かれたニュース記事がメディアから配信されると、「ガチだった!」とサプライズの投稿が広がっていきました。当日午後には東京・渋谷で、印刷したての「令和」シールを貼った新商品を先着100名様に無料プレゼントするキャンペーンも実施し、最初の「令和グッズ」としてメディア露出することができました。
令和に切り替わる5月1日の0時には、毛筆風のアスキーアートで令和と書いて、「ここから令和元年」と投稿したところ、こちらもリツイート1万件、4万弱のいいねをいただきました。令和とは相性がいいですね(笑)
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー