企業公式Twitterアカウントの「中の人」が運用の秘訣を語る本連載。東急ハンズ、井村屋、セガ、キングジムに続いて登場するのは、トミカ、プラレール、リカちゃんなどのおもちゃの製造・販売で知られるタカラトミー。玩具メーカーならではの遊び心あふれるTwitter運用の秘訣に迫る。
2.投稿は文字を詰め込み過ぎず、伝えたいことを冒頭で簡潔に表記
3.エイプリルフールで企画した「24時間嘘マラソン」の反響が自信に
クリスマスが間近に迫ってきました。タカラトミーさんにとっても大切な商戦期。先日、全国の“サンタさん”へのメッセージが話題になっていましたね。
タカラトミーグループのお客様相談室からのお願いとして当社サイトに掲載した内容をTwitterからも投稿しました。電池を使うおもちゃについては、クリスマス当日、子どもたちに配る前までに動作のチェックをお勧めするものです。また人気の商品は早々に在庫がなくなる可能性もあるのでお早めの入手をご検討いただきたいこと。そして忙しい時期なので風邪など召されませんようにと、当社からのメッセージとして発信しました。昨年(2018年)に続いての呼びかけでした。
何しろプレゼント購入が集中する時期ですからね。クリスマス当日後は問い合わせ窓口も混み合うでしょうから。
はい、箱を開けて再度ラッピングして、とお手間をお掛けしてしまいますが、これは当社の玩具に限ったことではないので、このメッセージがメディアでも報じられ、広く伝わってよかったと思います。「確認しました」というリプライもいただいています。
公式Twitterにアップされている短編動画でも、自らサンタに扮(ふん)してプレゼントを担いでと、ご活躍ですね。「中の人」さんはパッと見、お若い印象ですが、タカラとトミーが合併して以降の入社ですか?
そうです。今年で7年目になります。
公式Twitterアカウントの開設年が2010年になっているので、入社時には既にあったわけですね。
私自身が担当したのが2014年の秋からになります。それ以前の公式Twitterは、投稿頻度は高くなかったですし、リプライでコミュニケーションを取るスタイルでもなく、お知らせを一方的に配信していたように記憶しています。
私は入社後、フィールド部という部署に配属され、おもちゃ専門店や量販店に出向いて店長さんとお話しして、他社商品も含めて売れ筋の商品の調査・分析をしたり、また実際に店舗と、例えばベイブレードやトミカなどの販促キャンペーンを企画して棚の位置を考えたり、といった仕事をしていました。店頭実演もやりましたね。売り場は消費者に一番近い場所なので、お客様の声からおもちゃの魅力を学ぶこともありましたし、どこを訴求すればお客様に魅力が伝わるのか、そのポイントもつかめてきました。幅広い商品知識も必要なので、とても勉強になる部署でした。
そして2014年に異動があったのですね?
その頃ちょうど、社としてWebのマーケティングやプロモーションに力を入れようということで、部署を新設しようとしていました。社内公募がありまして、それに立候補した格好です。
おー、FA宣言ですか。すると、個人的にTwitterをよく利用されていたのですか?
どちらかというと「YouTubeを活用したい」というのが立候補の動機でした。「YouTuberを起用したプロモーションを企画してみたい」「社内YouTuberを作ろう」「ドラマ仕立ての動画を作れないか」など。あと、おもちゃ・ゲームで遊んでいるシーンをニコニコ生放送でライブ配信するのはどうだろう、といったアイデアを考えていました。
なので、公式Twitterの「中の人」になりたい!という立候補ではなかったんです。個人のアカウントは持っていましたが、人並みに知っている程度。「ハッシュタグってなんで付けているのかなあ?」ぐらいでした(笑)
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