NTTドコモは、日本に興味を持つ外国人や日本で働く外国人向けの日本語会話トレーニング支援アプリ「Japanese Language Training AI」のトライアル版を、2019年1月末から6月までの期間限定ながらApp Store経由で提供している。AIを活用し、実際の会話に近い表現や言い回しを学べる。

英語版の画面。会話シーンでの回答方法は、日本語とローマ字と原語が書かれた回答例を見ながら話す「View examples and practise speaking」と、回答例がなく自分で文章を考えて話す「Practise a conversation」がある。日本語の右にあるスピーカーマークを押すと正しい発音の回答例が聞ける(画像提供/NTTドコモ)
英語版の画面。会話シーンでの回答方法は、日本語とローマ字と原語が書かれた回答例を見ながら話す「View examples and practise speaking」と、回答例がなく自分で文章を考えて話す「Practise a conversation」がある。日本語の右にあるスピーカーマークを押すと正しい発音の回答例が聞ける(画像提供/NTTドコモ)

 同アプリを使って外国人がスマートフォンに日本語で話しかけると、独自開発した「サポートAI(人工知能)」が発音や言い回しや表現を判定してアドバイスすることで、日本語会話のトレーニングを支援する。アプリの利用料金は無料。対応スマホはiPhone(iOS10.0以上)、対応言語は英語とベトナム語だ。

 アプリを開発した理由を、移動機開発部第三アプリ開発担当の小栗伸主査は、「日本語能力試験の最難関レベル認定を取った外国人でも、実際の日本人との会話になると、表現や言い回しについていけず苦労している人が多く、それが原因で帰国してしまう人もいる。そんな人々に向けて、日本語学校で学んだ日本語と、現実の日常会話とのギャップを解消してもらうために開発した」と語る。

 サポートAIは発音判定、表現判定、自由対話の3つの機能を搭載する。

 発音では、正しい日本語の発音ができているか否かではなく、日本人に伝わる発音かどうかを判定しアドバイスする。例えば「バナナ」を「ナババ」と言い間違えても、日本人ならバナナのことを言っているとほぼ分かる。だが一般の音声認識エンジンでは認識できない。サポートAIは、バナナのことを言っていると判定したうえで、正しくは「バナナ」だとアドバイスする。「甘めに採点できることがサポートAIの特徴の1つ」と小栗主査は言う。

 言い回しや表現も、文法的に正しいかどうかではなく、日本人に伝わるか、丁寧な言い方か否かを判定してアドバイスする。例えば「すし職人との会話」というシーンで、職人の「何か握りましょうか」という言葉に「おすすめ何」と返すと、サポートAIは「Bad」と判定し、同時に「おすすめ『は』何『でしょうか』」と、よりよい言い回しを提示する。言い方が正しい場合は「Perfect」「Great」「Good」などと返す。

 サポートAIの自由対話機能にはチャットエンジンが搭載されている。これまでの語学教材アプリは例文を覚えているだけだが、サポートAIは利用者が実際に話したい会話をスマホに母国語で吹き込むと日本語に翻訳し、AIもそれに応えて例文ではない会話のキャッチボールを続けることができる。

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