ショート動画共有アプリ「TikTok」の急成長の秘密や、企業広告の成功事例について取り上げてきた特集の最終回。最後は“原点”に立ち返り、メイン層である現役高校生の声に耳を傾けてみたい。若者研究の第一人者であるサイバーエージェント次世代生活研究所の原田曜平氏が、移り変わりが激しいティーンの本音に迫った。
「TikTokは、もうあまり使っていない」――。
今回、原田曜平氏の協力を得て、日経クロストレンドが2019年2月中旬に行った現役高校生4人によるTikTok座談会では、衝撃的な発言も飛び交った。確かに自分好みの動画が次々と出てくるし、友達同士で「ハッシュタグチャレンジ」をやるのも楽しいから、みんなTikTokに一度はハマった。しかし、特に大学受験が近づく中では、ダンスや面白動画を“エンドレス”で見続ける時間を「ムダに感じてしまう」という声が聞かれた。
座談会に参加したのは首都圏の高校に通い、原田氏の若者調査にも参加している比較的、情報感度が高い学生たち。それゆえ一部の意見と切り捨てることもできるが、現在、TikTokを楽しんでいる多くのティーンが、いずれ同じ感想を抱く可能性もあるだろう。本特集で紹介してきたように、すでにTikTokを運営するバイトダンスはクリエーター育成に力を注ぎ、さまざまなジャンルの動画を増やして幅広い層のニーズに応えたり、収益化の道を開いたりと、必要な手は打っているようにみえる(参考記事「「TikTokは儲かります!」 ユーチューバー予備軍の総取り戦略」)。しかし今、現役高校生の彼ら彼女らはTikTokのコンテンツや広告をどう見ているのか。その率直な意見から、TikTokの今後や企業活用の方向性を探った。
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