若年層がけん引する形で加速度的にユーザー数を拡大している、ショート動画共有アプリの「TikTok」。さらなる勢力拡大に向けた秘策が、“ユーチューバー予備軍”の刈り取り。19年上半期にも、特定ジャンルに強い動画クリエーターと企業を直接マッチングする仕組みを提供する計画で、多くのユーザーに収益確保の道が開かれる。ティックトッカーが子供の憧れの職業になる日も近い?
「TikTokは儲かります!」
2019年2月16日、日本初の公式オフ会「TikTok CREATOR’S LAB. 2019」に登壇した、バイトダンス日本法人の西田真樹副社長は、そう宣言した。前回の記事「TikTok人気を生む驚異のAI活用 有名投稿者の7割が「一般人」」で紹介したように、TikTokは独自のAI(人工知能)によるコンテンツの最適マッチングにより、無名の素人でも短期間でスターに躍り出る可能性がある稀有(けう)なプラットフォームだ。
しかし、国内トップのユーチューバーが動画の再生回数に応じて億単位の広告収入を稼ぐと言われるなかで、現状TikTokでは、ほんの一部のティックトッカーが企業広告への出演などで収益を上げているのみ。動画投稿の主なモチベーションはフォロワーや「いいね!」の獲得による自己満足感や、TikTokで制作した動画をTwitterやInstagramにもアップして、そちら側のフォロワー数を伸ばすことだった。
そこで、「早ければ19年上半期までに立ち上げたい」(西田氏)と言うのが、「TikTok ビジネス・プラットフォーム」だ。一体どんなものか。
狙いは専門ティックトッカーの発掘?
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