日本や韓国では「PS4 Pro」が人気

米グーグルが19年11月からサービスを始める「Stadia」など、サブスクリプション(定額制)方式のクラウド型ゲームサービスが注目されています。これらについてのSIEの展望を教えてください。

クラウド型、サブスクリプション方式のゲームサービスで、当社には経験があります。15年から「PlayStation Now」を提供していますからね。クラウド型ゲームにはレイテンシー(遅延)など技術的な課題はありますが、今後の技術の進歩でいずれ解決すると見ています。PlayStation Nowで、当社はどうすればユーザーに喜んでもらえるのかといったノウハウを蓄積しています。培ったノウハウは将来、インフラが整ったタイミングで改めて生かせると思っています。

植田浩氏
植田浩氏
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ハードウエアの状況も聞かせてください。PS4のスタンダード版と「PlayStation 4 Pro(PS4 Pro)」の比率はどうなっていますか?

18年はPS4 Proがグローバルで全体の約3割でした。この比率は変わりませんが、19年は国・地域によってバラツキがあります。ゲーム機がある程度行き渡ったことで、購買層が徐々に変化してきたためだと思われます。日本や韓国ではPS4 Proの需要が引き続き旺盛です。今後も併売の方針は変わりません。

携帯ゲーム機とVRの今後はどうなる?

PS4の携帯ゲーム機を投入する予定は?

直接的な回答は差し控えさせてください(笑)。ですが、スマートフォン経由でPS4をリモートコントロールしてゲームを楽しめる「PS4 Remote Play」は、iPhoneなどのスマホから使えるようにしています。PS4のコントローラー「DUALSHOCK 4」に対応するスマホも増えています。これで携帯ゲーム機に近い遊び方ができますし、コントローラーという当社のDNAの一部を、スマホで体感してもらえます。携帯ゲームにはいろいろなアプローチがあり得ると思っています。

V米オキュラスが手ごろな価格のスタンドアローン型VRヘッドセットの「Oculus Quest(オキュラスクエスト)」を発売して話題です。VRの先駆者として「PlayStation VR(PS VR)」の今後についてコメントをください。

現行モデルのPlayStation VRのヘッドセット「CUH-ZVR2」。2017年に発売した(出所:SIE)
現行モデルのPlayStation VRのヘッドセット「CUH-ZVR2」。2017年に発売した(出所:SIE)
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PS VRの強みはPS4のユーザーならすぐに使える手軽さにあります。ただ、現行のVRヘッドセット「CUH-ZVR2」の発売は17年。他社の新しいデバイスと性能だけで比べれば、後れを取る部分もあるかもしれません。

 一方で当社はこれまでVR向けコンテンツ作りのノウハウを蓄えてきました。VRで何よりも大切なことは、ユーザーがVR酔いしないことです。そのためのコンテンツ設計や、対象年齢の設定など、当社はさまざまな知見を持っています。これはアドバンテージだと思います。

 今後について詳しいお話はできませんが、1つ言えるのは当社がVRのビジネスを継続するということです。