『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』や『BLEACH Brave Souls』のように、国内外で数年にわたって支持される人気タイトルを複数抱え、成長を続けるKLab。2018年度決算は売上高、営業利益とも過去最高となった。19年3月21日に新社長に就任した森田英克氏に同社の戦略を聞いた。
2018年度の業績は好調でした。振り返ってみて、KLabにとってどのような1年でしたか?
18年に新作タイトルのリリースを予定していましたが、それが延期になってしまい、本来なら業績にダメージが出るところだったのですが、既存タイトルの運営チームが頑張ってくれたおかげで、年間を通してみたら増収増益で終われたという年でした。
(C)高橋陽一/集英社
(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京・エノキフィルム
原作「キャプテン翼」高橋陽一(集英社文庫コミック版)
(C)KLabGames
増収増益を達成できた1番の要因は、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』や『BLEACH Brave Souls』などのスマートフォン向けゲームが海外市場で好調だったからです。特に全世界で1500万ダウンロードを達成した『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』は、好調でした。
これまで日本のモバイルゲームが海外市場に展開するときは、北米や韓国、香港や台湾などの繁体字中国語圏がメインマーケットになっていましたが、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』はそれ以外の国と地域で非常によい成果が出ました。
まず香港です。ゲームの世界で繁体字圏という言い方をするのは、台湾、香港、マカオを合わせて1つのマーケットと見ているからなんですが、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』の場合は香港が突出した売り上げを出せました。
次に中東の湾岸地域、バーレーン、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアなどです。それにフランス、ドイツ、スペイン、イタリアといった欧州でも非常によい結果を出せました。もともと作品の知名度が高かったところに、ゲームの面白さがうまくマッチしたおかげかなと思っています。
本作は「リアルタイム対戦」をメインの軸の1つに据えました。海外のユーザーは対戦に対して熱量が非常に高く、それがヒットにつながったのだろうと思います。
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