プレゼンテーションをするからには、相手の関心を引かなければ意味がない。勝負を分けるポイントは、プレゼンの聞き手が「知りたい」と思う内容になっているか。プレゼンの書籍を多数執筆してきた戸田覚氏が、相手に「刺さる」構成やタイトルを練るための方法を指南する。

スライド作りの前に、考えを整理し、相手が「聞きたくなる情報」を絞り込む作業が必要となる (c)Shutterstock
プレゼンの準備をするために、いきなりスライドを作り始める人がいるが、ちょっと待ってほしい。スライドを作り始める際には、最初に構成を考えるべきだ。構成とは「中身とその順番」だと考えればよいだろう。書籍で言うところの目次をまず考えるわけだ。
プレゼンが下手な方の多くは、ここをすっ飛ばしている。「どんなことを言いたいのか」が、漫然と頭の中にある状態で整理されていないのに、そのことに気付いていない。プレゼンの柱がまとまっていないのに、とりあえず会社の誰かが作成したスライドを探して、流用しようとする。もしくは、PowerPointのテンプレートからデザインが気に入ったものを探して作り始めてしまう。
これでは、プレゼンがうまくいくわけがない。まず、プレゼンの目的と目標をはっきりさせようではないか。そうすることでゴールが明確に見えてくる。
チャートを組んで相手の関心事を探す
プレゼンの目的は、明確に正しく「伝えること」だ。あなたが言いたいことを正確に伝えることができれば、それがゴールになる。だが、聞き手はあなたが伝えたいことに関心を持っているとは限らない。
そこで重要になるのが、相手の聞きたいことをあぶり出す作業だ。つまり、前回簡単に触れた「キラーインフォメーション」を探すことから始める。
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