世界で活躍する音楽家であり、着物やワインのブランドも手掛ける実業家でもあるYOSHIKIが2023年2月23日(現地時間)、米スタンフォード大学で開催されたネット関連ビジネスをテーマにしたイベントに登壇した。話題の対話AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」など新技術についての思いを語った。

音楽家であり、着物ブランドなどを手掛ける実業家でもあるYOSHIKIが米スタンフォード大学で講演
音楽家であり、着物ブランドなどを手掛ける実業家でもあるYOSHIKIが米スタンフォード大学で講演

 ロックバンド「X JAPAN」のリーダーとして活躍し、最近では2022年末の紅白歌合戦で新結成した「THE LAST ROCKSTARS」のパフォーマンスで話題となったYOSHIKI。着物ブランドやワインをプロデュースする実業家としても知られており、現在は米ロサンゼルスを拠点に活躍している。そのYOSHIKIが、名門として知られるスタンフォード大学に“降臨”した。同大学でアジア太平洋地域のビジネスや社会について研究する機関が主催するイベントのゲストとして登壇したもので、YOSHIKIが世界的に有名な大学で講演をするのは初めてだという。

米カリフォルニア州のスタンフォード大学(写真/Shutterstock)
米カリフォルニア州のスタンフォード大学(写真/Shutterstock)

 イベントは「社会とテクノロジーの未来」がテーマ。スタンフォード大学が位置するシリコンバレーに関連した技術の話題として、ChatGPTなど生成AIの可能性について質問が投げかけられた。YOSHIKIは「講演に来る前にチャットGPTに『YOSHIKIがスタンフォードで講演するなら何を話せばいいか』と聞いてきました」とジョークを飛ばし、会場を沸かせた。

40周年を迎える米スタンフォード大学ショレンスタイン・アジア太平洋研究センター(APARC)がイベントを主催した
40周年を迎える米スタンフォード大学ショレンスタイン・アジア太平洋研究センター(APARC)がイベントを主催した

 米オープンAIの描画AI「DALL-E 2(ダリ・ツー)」や、米グーグルが音楽を自動で生成できるAI「AudioLM」を開発していることなどに触れ、映像や音楽の産業にも大きな可能性を与え始めているとYOSHIKIは話した。「未来がどうなるのかは正直分からない」と前置きしながらも、AIの知能が人間を超える「シンギュラリティー」(特異点)が来るとすれば、そのAIを育て、学習させるビッグデータは人間自身から生まれ出たものと説明。そのAIは「私たち自身を破壊するものではなく、お互いを支え合い、愛するために使わなくてはいけない」と考えを述べた。

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