米アップルの端末を識別するIDである「IDFA」のポリシー変更がついに実施された。広告ネットワークを利用してユーザーのプロファイルを分析するためには、利用者の明確な承諾が求められる。IDFAの情報を広告ターゲティングにフル活用していた米フェイスブック(FB)などへの影響は避けられない。
2021年4月末に配信が始まったアップルの新OS「iOS 14.5」で、IDFAを利用する際のユーザーへの許諾の取得が本格的に始まった。14.5では求められず、5月3日に公開された14.5.1への更新後に求められるケースも多いようだ。
IDFAとは「Identifier for Advertisers」の略で、ユーザーがどの端末を利用しているのかの情報をアプリの発行者が知ることができるIDである。そのID情報を、他のアプリ発行者や広告ネットワーク事業者と共有・分析することで、ユーザーがどのような挙動をしているのか追跡できる。
以前のiOS 13まではIDFAでの追跡を不可にしたり、IDをユーザー側で変更したりできたが、設定画面がメニューの深い階層にあった。このためほとんどのユーザーがデフォルトのまま使っていたと考えられる。
設定画面で追跡を一括管理可能に
一方でiOS 14.5ではプライバシーにある「追跡(Tracking)」の項目から、各アプリの設定状況を確認できる。アプリ上にiOS 14.5が「追跡」の承諾を得るためのポップアップを出すと、この画面にリストされるようになる。追跡を拒否しても、そのアプリをオプトアウトした状態で列挙される。
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