前回まで米フェイスブック(FB)のVR(仮想現実)やAR(拡張現実)の取り組みを解説してきた。その総本山と言えるVR・AR部門「Facebook Reality Labs(FRL)」は、どんな研究開発をしているのか。次世代機はどうなるのか。FRLの責任者であるAndrew Bosworth氏に、聞いた。

フェイスブックのAndrew Bosworth氏。VR・AR部門「Facebook Reality Labs」の責任者である(出所/フェイスブック)
フェイスブックのAndrew Bosworth氏。VR・AR部門「Facebook Reality Labs」の責任者である(出所/フェイスブック)

VR・AR部門である「Facebook Reality Labs(FRL)」のミッションは?

FRLでは、(ARやVRを利用した)新しいプラットフォームの構築を目指している。それは単に便利なだけではなく、人々をつなぐのに役立つものにしたいと考えている。そもそも、人と人とをつなぐということが、フェイスブックのミッションだ。

 コロナ禍によって、人と人が直接会ってコミュニケーションすることが難しくなった。そんな状況で、VRはうってつけの手段だ。VRなら人々と体験を共有し、人と人とをつなげやすい。

 (2019年5月発売の)VR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Oculus Quest」(以下、初代Quest)は、当社が想像していたよりも大きな成果を上げた。20年に初代Questを利用した9割以上が、これまでOculusシリーズのHMDを利用しなかった人。つまり、フェイスブックの新しいユーザーだ。その結果、これまで1億5000万ドルのVRコンテンツが売れた。今でも成長を続けており、35タイトル以上が100万ドルの売上高を達成した。

「Oculus Quest 2」(出所/フェイスブック)
「Oculus Quest 2」(出所/フェイスブック)

 この成功を受けて、少し“クレイジー”なことをしてみた。大ヒットした初代Questよりも映像表示性能を高め、さらに小型・軽量化した上で、100ドル安い新製品(Oculus Quest 2)を投入することを決めた。世界中で一層VRが受け入れられることを期待している。

 もう1つ、(Quest 2の発売を機に)日本市場を重視することにした。日本で初代Questはヒットした。さらにゲーム市場として、ゲーム開発の拠点として、日本は長い間先端を走っている。これまで日本ではオンライン販売が中心で、販売網は非常に限られていた。今回、量販店でもQuest 2を購入できるようにした。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>