マーケティングテクノロジーの独立系専門イベント「MarTech」がオンラインで開催された。マーケテック・スタックの使いこなしのコンテストで10社が選出された。各社各様の使いこなしとデザインは、日本企業にも参考になるだろう。
MarTechは毎年4月に米西海岸、10月に米東海岸で開催しているマーケティングテクノロジーの専門イベントだ。デジタルマーケティングの担当者のほか、ソリューションベンダーが参加する、マーケテック分野では最大級とされている。今回は10月に開催している「East」のオンライン版となる。2020年10月6~8日にオンラインで開催した。
4月のMarTechで発表される予定だったマーケテックの使いこなしのコンテスト「2020 スタッキーアワード(Stackie Awards)」。それが延期され、今回発表となった。応募を延長した結果、合計51社の応募があり、中から優秀と判断した10社を選出した。各社が利用しているマーケテックを「スタック」としてブロックのように組み合わせて1枚の図として披露するものだ。どのような用途や目的で活用しているのか分かりやすいものが評価される。
ここでスタックとはマーケテックのソリューションやサービスを指す。米国では大手ベンダーのマーケテック・ソリューションを利用しつつも、スタートアップのサービスも含めてスタックとして組み合わせて活用するのが一般的になっている。2020年4月のMarTechで発表されたマーケテックのカオスマップでは、大から小まで約8000のスタックが盛り込まれた。
フィリップスは顧客の声を中心に
オランダ・フィリップスのマーケテック・スタックは「ボイス・オブ・カスタマー(顧客の声)」を中心に置いている。それを支援するサーベイの「Medallia」、ソーシャルリスニングの「sprinklr」、レビューの「Wonderflow」「Apptentive」「Bazaarvoice」などを利用している。
デジタルマーケティング&eコマースのエコシステムと位置付けている。顧客の声を基に、マーケティング施策を実行して存在を知ってもらい、顧客を移行させてサービスを提供する一連のループに各マーケテックのスタックを配置している。
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