新型コロナウイルスは人の移動や訪問を伴う全世界のビジネスを直撃している。旅行業もその1つで、民泊最大手の米エアビーアンドビーは利用者が急減している。そこで打ち出したのがオンライン講座の新事業だ。日本の瞑想がヒットコンテンツの1つになっている。新型コロナの影響で営業中止を余儀なくされている日本の旅行業にとっても参考になるだろう。
「Online Experiences」として4月上旬から提供を始めた。専門技能を持ったホストが新型コロナウイルスの影響がある間に収入を得ることができるように開設された。
同事業を担当するAirbnb Experiencesの責任者であるキャサリン・パウエル氏は「人々のつながりが我々のコアだ。多くの人々が家にとどまらないといけない中、ホストが世界中のゲストとつながる今唯一の方法としてオンラインで提供したいと考えた」と説明する。
料理からオリンピック選手のメンタリングまで
体験できる内容は幅広い。コーヒーやワイン、料理やパン作り、音楽や手品、ヨガなどの教室から、オリンピック選手や科学者と対話できる講座まで幅広い。約30の国のホストがオンライン体験を提供している。さまざまな国のホストとつながることで、旅行しているような体験をする効果もあるわけだ。
例えば、オリンピックのゴールドメダリストであるブリージャ・ランソン氏の講座は1時間1人当たり40ドルでメンタリングを受けることができる。受講者が目標としていることを聞き取ったうえで、米国代表としてどのようにマインドセットを作り上げてきたのかを基に、アドバイスしてくれるというものだ。
日本の瞑想は最も予約が多い1つに
日本からは仏教の瞑想(めいそう)、アニメやサブカルチャーなどの講座が提供されている。瞑想の「Meditation with a Japanese Buddhist Monk」は大阪から、1人1時間10ドルで1セッション当たり25人まで募集している。現在、Online Experiencesの中で最も多く予約されている1つだという。
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