ついに米国で新型コロナウイルスの封じ込めに向け、在宅命令などの本格的な対策が動き始めた。それに合わせた「待機巣ごもり消費」が始まっている。動画サービスの視聴では、家にいながら別の場所にいる恋人や友人とコンテンツを楽しむツールを利用する動きが活発化。米メディアは動画サービスの買収を加速させている。
米カリフォルニア州は2020年3月19日、不必要な外出を禁じる命令を出した。食料品の買い出しやガソリンスタンドでの給油など、生活に必要な行動は制限されないが、不要不急な外出が制限され、罰金などの罰則もある。同州は約4000万人と全米で最大の州であり、影響が広がっている。
レストランでの飲食やバー、ゴルフ場や映画館など、さまざまな交友の場が感染のリスクを回避するため営業が禁止された。今回の措置よりも前に顧客減や感染回避から、一時営業を中止する動きも出ていた。
こうしたなか、自宅待機に対応した巣ごもり消費が始まっている。
スーパーではトイレットペーパーなどの日用品を買い求める顧客で行列ができる現象が起きている。大型ディスカウント店のコストコでは、店外に需要が急増している商品について在庫の有無を表示するなどして、混乱回避に大わらわだ。
ディズニーの動画サービスが利用急増
消費者行動の変化が起きているのが、動画サービスの利用だ。
例えば、米フォーブスによると、ディズニーの有料動画サービス「Disney+」の利用者も急増しているという。フォーブスが調査会社のAntennaから入手した資料では、3月14~16日にかけて、新規加入者数が前週の3倍になったという。
実際、アプリのダウンロード数を調査する米アップアニーによると、Disney+のiPhoneアプリは3月に入ってから米国内の入手無料アプリにおいて20~40位で推移していたが、3月14日から急増し10位前後を維持している。自宅に長時間いる子供のストレス解消の目的で契約しているとみられる。
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