米アマゾン・ドット・コムがリアル店舗での攻勢を強めている。傘下の高級スーパー、ホールフーズ・マーケットで販売している商品の価格を引き下げる。ホールフーズとは別の低価格なスーパーも展開するほか、レジなし店舗のAmazon Goも積極的に出店している。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、野菜や肉など数百種類の商品を平均2割値下げする。ホールフーズは高級スーパーであり、全体的に商品の価格が高いため、「ホールペイチェック(給料の大半を持っていかれる)」と皮肉られることもある。こうした高いというイメージを払拭する狙いがある。
アマゾンの会員サービスである「プライム」のメンバーが思ったよりもホールフーズで買い物をしていないのも値下げの理由だ。プライム会員向けの割引サービスを提供しているが、想定通りには利用されていないようだ。プライムのメンバーはアマゾンのヘビーユーザーでもあり、価格にセンシティブである。高値のイメージのホールフーズを敬遠しているのだろう。
そうなると、アマゾンにとって、オンラインとオフラインの両方で顧客のデータを入手して活用していくというシナリオが成り立たない。そこで毎日の購買する野菜や肉などの値下げに乗り出したものと思われる。
このコンテンツは有料会員限定です。お申し込みをされますと続きをご覧いただけます。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー