1つの樹木に別種の複数の果物の実をつける。魔法のようなことが現実のものとなっている。それを実現するのがタバコの木だ。名古屋大学発のベンチャー企業グランドグリーン(名古屋市)が、米テキサス州オースティンで開催したSXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)に展示した。
実現のコア技術が、盆栽などで一般的な「接ぎ木」である。
異なる種の木をつないでも同化して、水分と栄養素がしっかりと運ばれて、みかんなどでは実がなることが確認されている。この異種の木をつなぐための仲介役となっているのがタバコの木である。
およそ4年前にこの仕組みを発見した。グランドグリーン共同創業者・取締役の本多正俊志氏は「詳しい理由は分かっていない面もあるが、タバコの木は様々な種の植物から拒絶されることなく接ぎ木ができる」と説明する。タバコの木や相手の木の種類によっては相性がある場合があるが、基本的には従来の接ぎ木の手法で接合できるという。
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