ユーザー登録やサービス利用開始時に出てくる、パーソナルデータの利用に「同意する」ボタン。ついボタンを押してしまいがちだが、「納得」の上「同意」しているわけではないことも、ままあるだろう。こうしたしぶしぶの同意を生み出すシステムは、ユーザーのロイヤルティーに悪影響を及ぼすことにもつながりかねない。

(写真/Shutterstock)
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 「同意する」ボタンを、月に何度も押している。ユーザー登録やサービス利用開始時に出てくる、パーソナルデータの利用に関するアレだ。恥ずかしながら、利用規約やプライバシーポリシーを読まずに同意することもよくある。一方、ユーザー登録の際にサービスと関係なさそうなデータの入力を求められると、違和感を覚える。「同意はしたけど、納得しているわけじゃないからな」と、負け惜しみのように思うこともある。が、そのまま同意することのほうが多い。

 法律的な違いはないのだろうが、ユーザー心情として「同意」と「納得」は別物だ。「しぶしぶ同意」ボタンと「喜んで同意」ボタンがあれば、「しぶしぶ同意」を押すであろう状況も多い。しかし、実際にはそのようなボタンはないので、こちらの思いはサービス提供企業には伝わらない。さらに言えば「ポイントバックしてくれるというので同意したんですよ」ボタンや、「あなたのブランドを愛しているので同意!」ボタンまで色々なレパートリーがありそうだ。

 筆者は「パーソナルデータの提供において、同意と納得は違う」という点に関心がある。そもそも筆者のように「同意するが納得していない」人はいるのか。それはどのような状況なのか。何人かに話を聞いてみると「納得できていない」という人は少なからず存在した。いくつかのエピソードを紹介しよう。

 分かりやすいのは「取りすぎ」のパターンだ。あるスマホ連動型の体重計のユーザーは、利用開始時に緯度経度レベルの位置データの連係を求められた。体重計は重力の関係上、設置場所によって調整が必要になる。そのことは理解しつつも、市町村レベルの位置情報があれば十分なはずだ。サービス提供企業が、住所入力などを省略させるためにGPSデータと連動したのかもしれないと思いつつ、詳細なデータの「取りすぎ」に対しては納得できていない。

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