牛には識別番号が付与されている。2001年に大騒動となった牛海綿状脳症(BSE)をきっかけに、牛肉トレーサビリティーに対する社会的要請で牛の個体識別システムが本格稼働。個体識別番号が整備されたことによって、牛を担保とした動産担保融資(ABL)が活発化した。これは個体識別が新しいビジネスを生み出した好例と言える。

(写真/Shutterstock)
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 識別番号が付与されている哺乳類がいる。それは牛だ。日本の牛は2001年から、すべての個体識別が始まっている(i)

 背景にはBSE騒動がある。01年に牛海綿状脳症(BSE)に感染した牛が国内でも発見されたことにより、牛肉トレーサビリティーに対する社会的要請が高まった。

 結果、1997年から実験的に行われていた牛の個体識別システムを01年10月に緊急事業として展開。02年6月までにすべての牛への識別番号付与と、それを記載した耳標の装着が完了した。この耳標は出荷に至るまで外してはいけないルールだ。現在、独立行政法人家畜改良センターが管理するデータベースには常時約400万頭の牛が登録されている。それぞれの牛について、生年月日、性別、種別、飼養地、管理者などが記録されている。

 話はここで終わらない。個体識別番号が整備されたことによって、別の商売を進めやすくなった。それは牛を担保とした動産担保融資(ABL)である。

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