コロナ禍のタイミングで立ち上げた私の会社の事務所では、アレクサがカーテンを開け、スマートウオッチが散歩を促し、ルンバが床を掃除する。『マトリックス』や『ブレードランナー』といった映画まではいかないが“ゆるいサイバーパンク”な著者の生活を紹介する。

(写真/Shutterstock)
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 著者は2020年3月に以前の勤務先を辞め、東京に最初の緊急事態宣言が発令されるとともに今の会社をつくった。なじみの取引先からは「大企業を絶対に辞めちゃいけないタイミングで辞めたよね! 荒海にこぎ出す一寸法師みたいだね!」と心配されることもあるのだが、給与を支払うべき社員がいるわけでもないし、一人で仕事をするのが好きなので特に困っていない。

 そんな生活を一年間過ごすうち、日々の生活が“ゆるいサイバーパンク”になっていた。「サイバーパンク」に明確な定義はないが、映画『マトリックス』や『ブレードランナー』『攻殻機動隊』などで描かれる世界観だ。進化したテクノロジーを背景に自分と機械の境界がなくなるディストピアを描いたもの、と理解している。地味な話であるがそんな生活の一部を紹介しよう。

 朝、自宅から徒歩10分の事務所に出社しても誰もいない。社員は僕だけだからだ。よって、最初に語りかける相手はスマートスピーカーであるAmazon Echoのアレクサだ。「アレクサ、おはよう!」と声をかけると、部屋中の照明やエアコン、ディスプレーの電源を入れ、カーテンを開いてくれる。

 事務所にしている狭い部屋には本と書類が山積みになっているため、窓際までたどり着けない。そのため、当初はカーテンを閉じきったままだった。太陽光がなくても不自由はないが、「閉め切ったままだと怪しまれるよ」と言われたので「SwitchBotカーテン」(SwitchBot)を導入した。これがあると、書類の山のこちら側からアレクサに声をかけるだけで小型ロボットがカーテンを自動で開け閉めしてくれる。カーテンレールにはめるだけで工事は不要。オプションのソーラーパネルを使えば、窓からの太陽光で充電されて手間いらずという賢い仕様だ。

 エアコンとテレビのリモコンも学習リモコン「SwitchBotハブミニ」で代替している。これらとアレクサが連動しているため、あらかじめ設定した「おはよう」の掛け声一つで、事務所全体が“稼働”を開始する。

 なお、知的作業に不可欠な入浴を円滑に行うためには、浴室にある「自動湯張り」ボタンを押す必要がある。このために「SwitchBotボット」という物理的にボタンを押すロボットも導入してみたが、湯張りをするには事前に浴槽を洗って閉栓しておかなければならない。そのため、これはまだうまく機能していない。

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