スマートフォンの画面を見ながら、指先でテキストを打ち込んでいく――。忙しい現代は“手と目の争奪戦”が生じている。それならば、“耳”で解決できる業務は耳に逃せば、作業中の手と目が邪魔されることがないのでは。そうした発想で仕事現場の業務効率化を期待できるのが音声コミュニケーションサービス「BONX(ボンクス)」だ。

 BONX(ボンクス)は、スマホを介した音声コミュニケーションサービスだ。イヤホンとマイクを内蔵した専用のハードウエアはユーザーのスマホとBluetoothで接続。アプリを介して相手とつながるため、遠くにいる人とも会話できる。

 1対1の通話が原則である一般的な電話と異なり、複数人でのコミュニケーションを想定。数十人での会話もできる。もともとは、スキー場で遊ぶときのコミュニケーションが取りづらい、という問題意識から生まれた。一般消費者向けに始まったサービスだが、業務において活用するケースも増えている。

 BONX社は現場系のデジタルツールを提供している事業者を整理した「ノンデスクワーカーTechカオスマップ」を公開している。マップで示されているように、ボンクスは音声コミュニケーションというその特性上、業界を問わず広く用いられるソリューションを目指している。

 特に相性がよいのは飲食店や工事現場などで働く人達だ。小売り、建設、介護、飲食、各種サービスなど、広範な業界において利用されている。

 現場における音声通話といえばトランシーバーが古くから使われている。アナログ無線機など現行のトランシーバーの一部は、電波法改正の影響によって2022年12月以降使えなくなる。それを契機に、ボンクスへの置き換え需要も発生しているという。

 ボンクスはトランシーバーとは根本的に仕組みが異なる。トランシーバーは端末間の電波通信だが、ボンクスはアプリとサーバーを経由する。そのため、サーバー上を通る音声データに対して様々な処理を加えることができる。例えば会話内容の文字起こしや、それを踏まえた業務日報の作成支援、音声による通知、人間ではなくてソフトウエアと通話するチャットボット機能などだ。

 それらを応用すれば、チームで仕事をしているところにチャットボットが気を利かせて参加。音声コミュニケーションを通じて業務の手伝いをする、といったことも可能になる。多様な“お手伝い”が実現されるよう、同社は、音声データのAPI連携を「BONX+」として促す取り組みも進めている。

 ビデオ会議などが大きく盛り上がる今、なぜ音声コミュニケーションが注目されているのだろうか。

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