業種業務を問わずいろいろなところに存在する「計数」、すなわち「数を数える」作業。真珠のカウントから商品の在庫、メーター数値の読み取りまで、世の中には業務を大きく効率化できる様々な計数の事例がある。

(写真/Shutterstock)
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 「デジタル活用のためのアナログ用語辞典」があれば便利ではないだろうか。例えば「事務所でのアナログ業務」という節には、目視、カウント、検針、入力、転記、日課、伝達、ダブルチェック、原本、差し替え、といった項目が並ぶ。続く「事務所でよくある失敗」という節には、取り違い、二度手間、人手不足、数え間違い、無駄、手待ち、紛失といった項目が並ぶだろう。

 それぞれの項目には何が書かれているか。「ダブルチェック」の項を見ると、「業務上の誤りが発生したときに再発防止策として定められることが多い作業。ダブルチェックを増やす規定はあるが、減らす規定はないことが多い。結果、組織全体の作業量が増え続け、その繁忙さや、もうひとりがチェックするだろうという油断により新たな誤りが誘引される場合がある。異なるスタッフによるダブルチェックが多用されている場合には、一部をソフトにより代替し、人間と機械のタッグによる検討をすることは有効」などと記載されている。

 こういう辞典があれば、日々の業務や業務上の失敗を指し示す用語から、デジタル活用のきっかけを探せる。中長期的な変革のために、まずは無駄を減らしてタネ銭を増やそうとする規模の小さな事業者には有効だろう。

 例えば人工知能は人間の専売特許だった認知・判断を代行する。認知・判断の基本として「数を数える」、つまり計数がある。業種業務を問わずいろいろなところに存在する作業だ。このような作業はソフトウエアによる置き換えと相性が良い。ソフトウエアによる計数の事例をいくつか紹介する。

 最近、いい計数だなあと感銘を受けたのは、真珠の取り扱いを専門とする栄光真珠(津市)による事例だ(i)。同社は「物の数を数える」ことに特化したスマホ用アプリ「CountThings from Photos」を用いて、真珠のカウントを効率化。カウントに要する時間を年間100時間から20時間に削減することができた。このアプリは計数に関する汎用的なアプリであり、「どのような形状のものを数えようとしているのか」というテンプレートを設定するだけで、簡単に数えたいものを数えてくれる。

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