AI(人工知能)は使い方によって、毒にも薬にもなる。偽物をつくるディープフェイクが話題になり、有権者の投票や消費者の購買行動を変えるためにAIを用いることも、原理的には可能になりつつある。テクノロジーの“魔改造”でマーケティングは変わっていくのだろうか。

 AIのよろしくない使い方として、ディープフェイクが話題になることが増えた。ディープフェイクとは、AIを用いてフェイク、すなわちニセモノを作ることだ。例えば、アダルトビデオ出演者の顔だけ有名女優やアイドルの顔に置き換えるような手口であり、2020年10月には国内で初めて摘発された(i)。容疑は名誉毀損と著作権法違反だ。海外に目を転じれば、大手企業の経営者の声を偽って電話での送金指示を行ったり、政治家の不適切な発言・行為を偽造しておとしめたりする、といった手口も出てきている。

 上の事例のような、誰がどう見ても問題のある使い方はさておき、「商業的な効果は大きいけれど、そんなことしていいんだっけ?」という使い方の開発と、その規制のイタチごっこがしばらくは続くことになるのだろう。具体的にどのような使い方があるかと考えたときに思い出されるのは、米スタンフォード大学のジェレミー・ベイレンソン氏が2000年代に行った研究だ(ii)

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>