クルマやバイク、ハイアマ向けのカメラといった高額な商品は、手軽に試したいというニーズに応えるサブスクと相性が良い。ホンダやヤマハ発動機といった大手の参戦も相次ぐ。ただ耐久消費財のサブスクには、敷居の低さと引き換えに、事業者にとって留意すべき一面もある。

サブスクを例えるなら、「いろいろな味のまんじゅうを試せる」ということ(写真/Shutterstock)
サブスクを例えるなら、「いろいろな味のまんじゅうを試せる」ということ(写真/Shutterstock)

 耐久消費財をサブスクリプション契約で利用する場合、「利用の意思決定」に関する頻度が高まる。「購入の意思決定」が数年に一度であった一方で、サブスク契約の期間は一般的には1カ月などもっと短い単位となるからだ。価値の流通形態が変わり、これまで数年分まとめて売られていた利用価値がバラ売りされるようになると言ってもよいだろう。

 まんじゅうで例えれば、今まで100個入りでしか買えなかったまんじゅうが小分けで買えるようなものだ。うまそうだと思いつつも100個をまとめて買うことに躊躇(ちゅうちょ)していた人たちも、バラ売りになれば手を出しやすくなる。また、まんじゅうが好きであるが故にいろいろな味を試したいという人が手を出しやすくなる。「明太子サワークリームまんじゅう」に興味がある人も100個チャレンジする勇気はなく、無難にこしあんにしていたかもしれないが、小分けになればチャレンジの幅が広がる。

「嗜好品&なかなか手が届かない」がポイント

 「手軽に体験」しやすくなることを狙うのは、ヤマハ発動機が提供する、初期費用0円の月額制バイク所有体験サービス「月極ライダー」(i)だ。サービス提供の背景には、二輪免許を取得したもののバイクを保有しておらず、またレンタルでの日常的な利用もない人が20~30%存在していることがあるという。 そのような人たちに「手軽にバイクの所有体験をしてもらうこと」が目的だ。事前予約が必要なレンタルとは違い、思い立ったその日に利用できる生活を実感してもらいたいとしている。

ヤマハ発動機のバイク所有体験サービス「月極ライダー」
ヤマハ発動機のバイク所有体験サービス「月極ライダー」