データ活用の古典として「オムツとビール」はとても有名な事例である。では、「オムツとハチミツ」の話はご存じだろうか。これは、事業者と顧客の関係に大きな変化が生まれ始めたことを示している。

マーケティングにおける古典的な事例として有名な 「オムツとビール」。気の利く事業者はその一歩先を目指し始めている。(写真/Shutterstock)
マーケティングにおける古典的な事例として有名な 「オムツとビール」。気の利く事業者はその一歩先を目指し始めている。(写真/Shutterstock)

 「オムツとビール」とは、POS(販売時点情報管理)のデータを活用した古典的なマーケティング事例だ。オムツを買っている人は一緒にビールを買っていくことが多いことに気づいた店員が、種類の全く異なる2つの商品の陳列場所を近づけてみた。すると、以前よりたくさん売れるようになったという話だ。2010年代前半、このような施策をより個別最適で、よりよいタイミングに、かつより精緻に行えるようになった事例がビッグデータを活用する文脈でよく示された。

アマゾンがおむつを買った客に送ったメールの中身

 一方、今回紹介する「オムツとハチミツ」は、アマゾンジャパンが特定の顧客に送った電子メールの事例だ。

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