『2月の勝者』というマンガがある。タイトルは、2月1日からの数日間が都内の主要私立中学の入試日であることに由来する。2月1日の試験会場の様子はどうだったのか。ドコモ・インサイトマーケティングが提供する「モバイル空間統計」を使って見てみよう(i)

合格祈願の風習は変わらないが、出願を巡る手続きは大きく変化している (c)Shutterstock
合格祈願の風習は変わらないが、出願を巡る手続きは大きく変化している (c)Shutterstock

 モバイル空間統計はNTTドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを使用して作成される人口の統計情報だ。それぞれの基地局のエリア内にどれだけの人がいるのかを統計的に推定できる。また、契約者情報を基に、性別・年齢層別・居住エリア別の推定も可能だ。モバイル空間統計は本来15歳以上が対象であるし、受験生は携帯電話の電源を切っているため測定対象とならない。しかし、中学受験という特性上、同行している保護者についてはモバイル空間統計によって集計できる。誰が受験生についてきているのか?

 女子御三家と呼ばれる桜蔭、女子学院、雙葉のうち、桜蔭、雙葉の試験会場では10ポイント以上の差を付けて男性率(パパ率)が高い。小学5年生の娘を持つ保護者へのインタビューによれば、「女子の中学受験は“娘との最後の関わり”ということで、パパが燃えているのではないか。ブログなどでもパパの頑張りが目立つ。また、専業主婦のママよりも、都心でトラブルが起きたときにはパパのほうが対応力があるということも一因では」という意見が聞かれた。一方、男子名門の麻布は女性率(ママ率)が高い。これは理由がよく分からない。なぜだろう。

 また、中学受験に挑むお子さんを持つ人から聞いてびっくりしたのが、最近の都内私立中学の多くはインターネット出願が当たり前で、封筒に詰められた「願書セット」は売られていないという。確かに21世紀にもなって出願書類を手書きするのは非合理的だが、就活生の履歴書手書き論争などは根強くある。そのため、願書のような機微な書類も同じなのだろうな、と完全に侮っていた。