
- 全11回
ダイナミックプライシングは万能か
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- 第1回
- 2019.01.07
自由席を3倍値上げ 19年は「価格変動制」の波が各業界を襲う 繁閑差に合わせて価格を上げ下げするダイナミックプライシング。エアラインやホテルでは既に一般化しているが、この仕組みを新たに導入する企業や業界が増え始めている。米国ではスポーツやコンサート、食品スーパーにも浸透。この波は日本にも及ぶのか。ダイナミックプライシングの成否を探る特集の第1回は、2019年シーズンで全面導入を決めたJ1リーグ横浜F・マリノスの事例を見る。 -
- 第2回
- 2019.01.08
チケット価格が相次いで変動制に 三井物産、ヤフー、ぴあの野望 日本で“時価チケット”の普及に挑む企業がある。三井物産とヤフー、ぴあが共同出資するダイナミックプラス(東京・千代田)だ。設立間もないが、Jリーグ、プロ野球、ラグビーとダイナミックプライシングの導入先を急速に増やしている。特集の第2回は、ダイナミックプラスの野望と、“値付け”の舞台裏に迫る。 -
- 第3回
- 2019.01.09
新幹線も料金変動? AIでホテルの需要予測が飛躍的に向上 エアラインやホテルにとどまらず、スポーツの試合やコンサートにまで広がりを見せるダイナミックプライシング。その背景にあるのがAI(人工知能)の活用だ。AIはダイナミックプライシングの何を変えるのか。特集の3回目では、AIの導入が進むホテル業界の現状を探っていく。 -
- 第4回
- 2019.01.10
1日で500円値下がり USJが始めた「価格変動制」の裏側 日によって入場料が変わる。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が2019年1月10日、チケット価格を変動制に切り替えた。レゴランド・ジャパンも18年夏、割安な入場料を導入。年中一律の料金から、繁閑差を反映した料金体系へ。特集の第4回は、激変するテーマパークの価格戦略を追う。 -
- 第5回
- 2019.01.11
最下位でも観客動員史上2位 楽天イーグルスは価格変動の先駆者 プロ野球でいち早くチケットの価格変動制を採用したのが東北楽天ゴールデンイーグルスだ。2009年から試合の人気に応じて5段階の価格テーブルを指定し、17年からはダイナミックプライシングを導入した。18年シーズンは最下位だったが、入場者数は過去最高を記録した17年に対し、微減で食い止めている。 -
- 第6回
- 2019.01.21
高速料金、駐車場代、タクシー料金でも「定価」がなくなる 需給に応じて価格を上下させるダイナミックプライング(DP)が、クルマ社会の難題を解決する救世主になるかもしれない。慢性的な渋滞緩和に向け、高速道路では、交通量を予測し、料金を変動させる実証実験がスタート。駐車場やタクシー業界でも繁閑差を料金に反映する試みが進み始めた。 -
- 第7回
- 2019.01.22
スーパーの食品価格を動的値下げ 収益が増え、廃棄ロスは3割減に 米国ではウーバーなど、ダイナミックプライシング(DP)をビジネスに活用するスタートアップが少なくない。有限なリソースを共有しサービス料金などを引き下げるシェアリングのビジネスであるからだ。これまで難しいと言われてきた流通業でも価格変動制を採用する動きが出てきている。米国での動向を追った。 -
- 第8回
- 2019.01.23
AIが最安値予測、安い部屋を自動再予約…価格比較アプリ新潮流 米国などではダイナミックプライシング(DP)が普及しているが、価格変動に対する消費者の不信感もある。飛行機であれば隣の席に座っている乗客と条件はほぼ同じなのに、高い料金を支払っているという不公平感だ。こうした不満を解消するサービスも現れている。 -
- 第9回
- 2019.01.24
上顧客失い値下げ競争 “夢の道具”価格変動制、3つの落とし穴 需要の高低に応じて価格を変動させるため、合理的な価格設定が可能になり、売り上げを最大化できる――。ダイナミックプライシング(DP)は夢の道具のようにも思えるが、実際はどうなのだろうか。導入するとどういった問題が起こるのか。特集の9回目ではホテル業界の実情からDPの課題を明らかにする。 -
- 第10回
- 2019.01.25
“弱みに付け込む”のは危険 価格変動制に消費者が納得する基準 これまで、本特集では主に、ダイナミックプライシング(DP)に取り組む事業者の狙いや現状、課題などを分析してきた。しかし、DPを導入した場合、消費者がそれをどう受け止めるのだろうか。ここでは行動経済学をヒントに、DPを消費者の視点から考えてみたい。 -
- 第11回
- 2019.02.01
個席単位で価格変動 福岡SBホークスとヤフーが「AIチケット」 福岡ソフトバンクホークスとヤフーは、ヤフオク!ドームで開催するオープン戦10試合で「個席」単位のダイナミックプライシング(DP)を導入した。これまでは席種単位で価格を変えていたが、通路側やグラウンドに近い下段など席の人気を反映した値付けをしたうえで、売れ行きに応じて価格を変動させる。